東京ドームで6日に行われるボクシングの4大世界戦を前に記者会見が4日、横浜市内で行われて世界4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(大橋)に挑戦する世界2階級制覇のルイス・ネリ(メキシコ)は「体重はリミット(55・34キロ)の中にある。練習は成功した」と過去の体重超過から注目される減量も順調と強調。落ち着いた口調の一方、振る舞いでは悪童ぶりものぞかせた。

 井上に先立って会見会場に姿を見せたネリは、黒ずくめにサングラスの装い。自己紹介の際はただ一人、起立と一礼をせいずにガムをかんだまま、椅子から微動だにしなかった。

 ただ発言は正統派で気合十分。「メキシカンのボクサーとして勇姿を見せたい。死も覚悟しているし、勝者になると確信している。KOで必ず勝ちます」と宣言。井上について「長年、この試合を待っていた。井上は自分と同じ戦士。100%、素晴らしい試合をする」と敬意を払うのも忘れなかった。

 この一戦に向けてWBCが、ネリの2018年3月の山中慎介戦での体重超過も踏まえ、前日計量以外にも事前計量を義務付けた。ネリが体重オーバーで欠場になった場合、WBO同級2位のTJ・ドヘニー(アイルランド)が代役として井上と戦う。