◇4日 春季高校野球滋賀県大会準決勝 近江3―1八幡商(大津市・マイネットスタジアム皇子山)

 今春センバツに出場した近江が八幡商との接戦を制し、滋賀学園との決勝に進出した。7回から救援登板した西山恒誠(こうせい)投手(3年)は1失点したものの、リードを守りきった。

 西山はセンバツで熊本国府との1回戦で延長10回タイブレークでサヨナラ負けして以来の公式戦登板となった。2点リードで迎えた8回には3連打で1点差に詰め寄られたが、3イニングとも安打を許しながらも粘り抜いた。

 自己最速143キロまで球速は上がらなかったが、それでも140キロは計測した。「ストレートの球速は出てないし、コントロールも高めに抜けていた。スライダーが決まったから、ある程度は抑えることができました」と右腕は振り返る。

 センバツでは169球を投げて7安打、14奪三振の熱投。延長10回タイブレークでは1死満塁からサヨナラ暴投で敗れている。それから1カ月半が経ち、疲れは感じていないそうだが、まだ「自分の投球を取り戻せていない」と明かす。多賀章仁監督も「スライダー頼りになっている」と指摘する。

 西山は今大会、背番号「1」を左腕の河越大輝投手に譲って、代わりに「10」をつけている。今夏、3季連続の甲子園へ向けては「ストレートを(コースに)投げ分けられるようにしていきたい。1球を大事にしていきたい」と課題を口にした。