◇6日 サッカーJ1 札幌1―2FC東京(札幌ドーム)

 12年ぶりに北の大地に勝利の凱歌(がいか)を響き渡らせたのは、ディエゴオリベイラの3戦連発弾だった。

 1―1で迎えた後半20分、相手ゴール前で安斎がボールを奪うと、それを受けて仲川とのパス交換からゴールネットを揺らした。シュートは技ありのトーキックだった。

 「相手のDFが来ているのも分かったので、何としても触らなきゃいけないってつま先でつついたんだ」

 これで4月27日の新潟戦で挙げた今季初得点から当たりが止まらない。「ハハハハ、いいことだよ」と言い、「みんなで勝ち取った3連勝だと思う。もちろん、このピッチで戦ったみんなもそうだけど、ここにいない選手も小平グラウンドで競争をしながら戦っている。ゴールも決勝点だったから本当にうれしいんだ。だけど、それもみんなで取った得点だと思っているよ」と続けた。

 試合後、札幌まで駆けつけてくれたサポーターに丁寧にお辞儀をして感謝を伝えた。「試合に出ないときも、けがをしているときも彼らの応援は変わらないんだ。長い間、FC東京にいられるのは彼らのおかげでもある。だから、この勝利を全員で喜び合いたかったんだ」。これでチームも4位に浮上。青赤がこの5月反攻で、今季J1の台風の目となる。その渦の中心にいるのは、間違いなくこのエースだ。