【岩瀬仁紀の目】◇14日 中日4―2阪神(豊橋市民球場)

 中日・高橋宏斗投手は7イニングを7安打2失点。リードを許した状況で降板し、今季2勝目はならなかったが、先発の役目を果たした。本紙評論家の岩瀬仁紀さんも「ストライク先行で、ピッチング自体は良かった」と評価した。

 逆転された6回は、先頭の3番・近本を四球で出したところから始まった。この日最初の四球で、カウントが3ボールになったのも初めてだった。岩瀬さんは「先頭を四球で出してしまったことを、高橋も意識したと思う。ストライクと思った球をボールと判定されたのもあった」と指摘。1死一塁から5番・佐藤輝に右中間二塁打で二、三塁。野選と内野ゴロの間に2点を失ったものの、そこで崩れなかったことが逆転につながった。

 一方で課題も挙げた。「終盤はストレートがシュート回転していたし、スプリットも抜けていた」。その要因の一つが、多投したスプリットの影響。「スプリットを序盤から使いすぎると指に力が入らなくなって、もたなくなる。割合を考えた方がいい」とアドバイスした。