仲間から鈴鹿沖でサワラが釣れだしたと聞き、久しぶりに春のサワラキャスティングゲームをしたくなった。釣友に声をかけていたら草水有美さん(42)がやってみたいと言うので3日、三重県桑名市からレンタルボートで出た。揖斐川河口で大型フラットが出始めたとの情報もあり、前半にサワラ、後半にフラットを狙った。結果、サワラは残念ながら不発に終わったが、マゴチは有美さんの49センチを頭に船中4匹が躍った。

 揖斐川・芭蕉句碑桑名地蔵堂前の漁港でレンタルボート「おおぜき」の大将にあいさつし、乗船手続きを済ませて午前6時に出船した。今回はルアーフィッシングとなるため、シンキングミノーやシンキングペンシルを用意する。鈴鹿沖のポイントには50分ほどで到着した。

 周りを見渡すと、マイボートや遊漁船が数隻確認できた。魚探と水面を目視しながらサワラを探す。カタクチイワシがかなり入ってきているようで、ミノーに掛かってきた。やがて鳥も集まりだしたが、肝心のサワラは発見できない。

 干潮(8時22分=四日市港標準)の潮止まり前後が熱いと思って頑張ってキャストしたが、スナメリが何頭もいて釣れる気がしない。周りの船も散っていってしまった。ここで有美さんの手作り弁当で腹ごしらえをし、サワラを諦めて揖斐川河口に戻ってマゴチを狙うことにした。

 ワームは移動中に用意する。サワラ同様、春先のマゴチも難しいが、いれば高確率でバイトしてくる。ポイント到着後、有美さんにルアーのリトリーブやアクションを教えて釣り開始。ドテラ流しでひたすらキャストする。基本は着底後のリフト&フォールだ。

 しばらくすると「根掛かりやわ! もう外れへん!」と有美さん。「おかしいな? このポイントは根掛かりないんだけど」と私。よく見ると、ロッドをたたいている。「それ魚だよ」「えっ根掛かりとちゃうん」「巻けるでしょ」「あっホントだ、魚だ!」。マゴチはバレやすいので、慎重に寄せてもらって無事玉網入れした。

 「やった〜! 初めてルアーでマゴチを釣ったよ。メチャうれしい」。有美さんから満面の笑みがこぼれた。測ると43センチあった。「まだいるはずだよ」と声をかけると、今度は私に来た。着底間際のフォール中にバイトがあり、鬼合わせが決まった。玉網入れでゲットしたマゴチは39センチと小さかったが、とりあえず2人ともボウズを免れてひと安心だ。

 この時期はまだ固まっているので、一通り流したら戻って流し直しだ。有美さんにヒット。「これサイズいいわ!」と言いながら寄せてきたのはサイズアップの49センチだった。すると、この直後からバラシ連発。私がクロソイ41センチとマゴチ43センチを追加したところでバイトがなくなってしまい、帰港した。

 「朝からマゴチ狙いだったら数釣れたんじゃないかな? アタリが多かったから今後のマゴチは期待できるね。有美さんもお土産できて良かったね」などと話しながら帰路に就いた。結局、釣果は39〜49センチのマゴチ4匹にクロソイ1匹だった。レンタルボートは馬力によって料金が違うので予約時に確認を。(問)おおぜき=(電)0594(22)4867

 (HUNTER・伊藤宗紀)

 春サワラは難しいが釣れるとデカイ。マゴチはバイトがあったら即合わせを心がけよう。ルアーはカラーも複数用意を。釣り場に持ち込んだゴミは必ず持ち帰り、安全のためライフジャケットは下船まで常時着用しよう。