◇17日 阪神2―4ヤクルト(甲子園)

 すくい上げた鮮やかな放物線が右中間席に吸い込まれた。ヤクルト・村上宗隆内野手が1点リードの3回に10号3ラン。2ボールから阪神先発・青柳の変化球を仕留めた。

 「追加点がほしい中でしっかりチャンスで打てたのでよかった」。8試合34打席ぶりの一発で達成したプロ野球史上最年少の通算200号から2戦連発。プレッシャーから解放された主砲がチームの2連勝に貢献した。

 甲子園に架けた2022年9月6日以来のアーチ。相手投手はお得意さまだった。対青柳の通算成績は試合開始時点で打率4割1分4厘、9本塁打、20打点。久々に聖地の虎党にため息をつかせた快音で好相性ぶりをさらに印象づけた。

 ソフトバンク・山川と並びセパ両リーグ最速で2桁本塁打を記録。頼れる4番が本塁打を放った試合は8勝1敗1分けと高い勝率を誇る。

 これでチームは2連勝。「チームの勝利を左右する打順。チーム一丸、僕はその中心で打っている。しっかり引っ張っていけるように頑張りたい」。上位浮上へのキーマンはアーチ量産の気配を漂わせている。