◇18日 春季高校野球東海大会1回戦 菰野9―7享栄(岐阜・カヤバスタジアム)

 菰野(三重)は松山颯汰外野手(2年)が2安打4打点と活躍し、4強を決めた。19日に長良川球場で行われる準決勝は、菰野―県岐阜商、津田学園(三重)―中京大中京(愛知)の顔合わせとなった。

 先発9人全員が2年生の菰野で「背番号8」が躍動した。冬場にパワーアップした松山は自身初という1試合2本の適時打で4打点。春の愛知県王者・享栄を撃破する立役者となり、「相手は格上。挑戦者として楽しめた」と汗びっしょりの顔を崩した。

 2回に迎えた1死一、二塁の好機で直球に的を絞り、左翼線にはじき返す先制の2点適時二塁打。「完璧だった」という感触を両手に残したまま、続く3回は3点を追加しさらに1死一、三塁で「外角の直球を狙っていた」と右越えの2点適時三塁打で序盤の大量リードにつなげた。

 「とにかく試合に出るのが楽しい」。3月の県大会地区予選までは控えだった。けが人が出て巡って来た出番で結果を出してのし上がった。冬場の筋トレの成果もあり、入学時から体重は6キロ増量。戸田直光監督も「バットが振れるようになってきた」と目を細める。

 控えの日々が長く、最初にもらった背番号は18だった。まだまだ自分がレギュラーとは思っていない。「これから夏もある。また、1桁(の背番号)を付けられるように」と眼をギラつかせた。