◇19日(日本時間20日)MLB ドジャース3―2レッズ(ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平選手(29)が地元のレッズ戦でタイブレークの延長10回にサヨナラの右前適時打を放った。メジャーでのサヨナラ打はエンゼルスに所属した2020年9月4日のアストロズ戦以来、4年ぶり2度目。この日は4打数2安打、1打点だった。

 もう、勝負強さがないとは言わせない。球団地元紙のオレンジカウンティー・レジスター、は大谷の得点圏打率に注目。「得点圏に走者を置いた場面を切り取ると、19打数1安打でシーズンをスタートして以降、打率.355(31打数11安打)、しかも、この日のサヨナラ安打を含めると、直近12打数5安打(.417)だ」と指摘した。

 同紙はまた、「『大谷翔平の日』が4日間のウイークエンドになった。ボブルヘッド・デー、ロサンゼルス市議会による『大谷翔平の日』制定、満員御礼のドジャースタジアム、そしてドジャースで初の、自身4年ぶりサヨナラ打」と報じた。

16日、ドジャースの一員になってから初めて大谷のボブルヘッド人形がファンに配布され、試合前はドジャースタジアム前にできた長蛇の列が話題になった。また、本拠地のロサンゼルス市から5月17日を「大谷翔平の日」と制定され、同日にロバーツ監督と市議会を訪問。「米国で最も偉大な野球選手、大谷翔平選手です」と紹介され、市議会の決議文を手渡されると、直後のナイターで13号2ランを放った。

 また、この日までレッズ4連戦が行われたドジャースタジアムの観客数は5万3527人、4万6832人、4万9239人、そして、この日は5万2656人と連日の大入り満員となった。

 大リーグ公式サイトも「大谷が『特別なウイークエンド』をドジャース初のサヨナラ打で締める」という見出しで、この4日間の出来事を紹介。「大谷にとって、全くもってすごい1週間だった」「開幕から47試合を消化し、大谷はほぼ全ての打撃部門でチームトップを独占。まだ早いが、ナ・リーグMVPレースもトップランナーとしての地位を鉄板にしている」と報じた。

 現時点で打率3割5分3厘、長打率.658、wRC+205、fWAR3.1はいずれもメジャー全体でトップ。「wRC+」はリーグ平均を100で換算した得点創出力の指標。「fWAR」は、大リーグ公式データサイトのファングラフス算出によるWAR(代替可能な選手に比べ、何勝を上積みできたかを示す評価指標)を指す。