◇17日 阪神2―0巨人(甲子園)

 打線低調の阪神に運が向いてきた。3回2死一、二塁。3番・森下翔太外野手(23)が放った中堅への飛球はスリップして背走が遅れた巨人の中堅手・佐々木の頭上を越え、ラッキーな2点適時二塁打となった。

 これが両チーム唯一の得点場面に。お立ち台で「勝負強いですね」とマイクを向けられた森下は「そうですね、それが自分の取りえだと思ってます」と胸を張った。文字通りのワンチャンスをモノにした。この回は2死から近本&中野の1、2番が連打で森下につなげた。そして、阪神の安打はこの3本だけだった。

 4月17日は、1985年に伝説の「甲子園バックスクリーン3連発」が生まれた日。それから39年が経過。森下は「3連発とはいかなかったですけど、3本打ってチームが勝ったのでよかったかなと思います」とオチをつけた。今年は3連発ならぬ3連打で勝った。

 バックスクリーン3連発の3発目を放った岡田彰布監督(66)はテレビのインタビューで「試合終わって並んだときに平田(ヘッドコーチ)とも話したんだけど、3連発の日に3連打だけで終わったでしょ、て」と言って笑わせた。打線の低調は続いているが、勝ち運を感じさせる白星。岡田監督は「ここを乗り切れば、まぁもうちょっと楽なゲームができると思いますね」と前を向いた。