自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、岸田文雄首相は22日、裏金づくり開始への関与が疑われている森喜朗元首相への聞き取りについて、「記録はない」と発言した。これを受け、ネット上には「なめてんのか」「言葉にならない」「自民党では真相解明はムリ!」などと怒りやあきれの声が巻き上がった。

 22日にあった衆院予算委の集中審議で、立憲民主党の岡田克也幹事長は、岸田首相が森元首相に電話で聞き取り調査した際、なぜ対面での調査ではなかったのかや、その際の同席者や記録の有無をただした。

 岸田首相は「私の責任で聞き取り調査を行いました。記録はございません」などと答弁。岡田幹事長は「それでは、何もしていないのと同じだ。誰が信じますか」と強く批判し、森元首相を対面で調査するようあらためて求めた。

 森元首相は清和会(現在の安倍派)の会長を長く務め、森会長時代に裏金づくりが始まった可能性が取り沙汰されている。毎日新聞が21日に報じた世論調査では、「森元首相に国会で説明を求めるべきだ」という回答が84%に上っている。

 国民感情を逆なでするような岸田首相の発言にネットは沸騰。X(旧ツイッター)には、「国民をなめてる」「根幹はちゃんとわかっているからこそ調べる気もない」「『心からおわび』だの『火の玉になって』だの『命をかけて』だの、ホント口ばっかり」「自民党は政権に都合の悪くなることは記録は残さない。そして都合よく記憶がなくなるんですよ」「こんなの説明として説得力ゼロなのがマジでわからないのかな」などの声が挙がった。