深夜の人気バラエティ番組「それって!?実際どうなの課」(日本テレビ/中京テレビ制作)が3月末をもって終了するという噂は本当だった。先ごろ発表された日テレの4月期番組表に、その番組名が見当たらないからだ。しかも、番組終了の理由は、未だにさっぱりわからないようだ。

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 デイリー新潮は2022年4月6日配信の「深夜番組『それって!?実際どうなの課』 絶好調を裏付けるスゴイ数字で日テレに流れる怨念説」で、その人気の理由を探った。

 深夜(水曜23:59〜24:54)の放送にもかかわらず、22年3月30日放送の視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、個人2・8%、世帯5・4%で、個人の占拠率が32・9%を誇っていたからだ。日テレ関係者が言う。

「今年3月6日の放送も同様です。個人2・4%、世帯4・6%と、2年前よりやや下がっているものの同時間帯では断トツのトップ。占拠率は31・4%で、3人に1人が観ている計算です」

 番組コンセプトは、気になる噂や疑問を実際に体を張って調べるというもの。なかでも人気なのが、“ワイルド・スピード森川”こと女優の森川葵(28)がプロのスゴ技に挑戦するシリーズだろう。ダイス・スタッキングやテーブルクロス引きなどのスゴ技を、あっという間に習得してしまうというマチャアキ(堺正章)もびっくりの能力である。カップを積み上げて元に戻すまでの速さを競うスポーツスタッキングでは、昨年11月に韓国で開催されたアジア大会に出場し、団体1位、ペア2位、個人3位で、金・銀・銅メダルを獲得する快挙を成し遂げた。

ゴールデン進出の可能性も

「その模様は、昨年11月28日にゴールデンの2時間特番で放送されました。森川だけでなく、緑川静香(35)の『家の不用品をすべて売ったらいくらになるのか?』、おばたのお兄さん(35)の『一攫千金シリーズ』、狩野英孝(42)の『激狭駐車場』、チャンカワイ(43)の『○○は実際、太るのか?太らないのか?』、ザ・たっちの『○○食べれば痩せるのか?』といったコーナーも話題となり、昨年4月にもゴールデンで2時間特番が組まれました。日テレ局内では、同じく中京テレビ制作のバラエティ番組『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』に続くゴールデン進出への布石とみられていました」

 にもかかわらず、番組は終了するのだ。

「出演者にも番組終了の理由は知らされていないようです。出演者と何か揉めたということなら噂話が聞こえてくるはずですが、それも全くありません」

 理由として考えられることは何だろう。

「まず浮かぶのは予算の問題です。民放はどこも広告料収入が減ったことで、番組制作費の削減が求められています。それはゴールデンの番組であっても同様で、収支はトントンと言ったところ。正直言って、民放各局は低予算でCMが多く入る朝昼夕の生放送情報番組で儲けているのが現状です。そんな中にあって、『どうなの課』の出演者はゴールデン並みの豪華さです」

 MCには俳優として幅広く活躍する生瀬勝久(63)、NHKの生活情報番組「あさイチ」で今や国民的MCとなった博多華丸・大吉(共に53)、お笑いトリオ・森三中の大島美幸(44)、人気女優となった森川もいる。さらに……。

「オモウマい店」のウラで

「リポーターにも人気者を揃え、拘束時間の長いロケが多い。撮影するスタッフの人件費も加えると、とても深夜番組とは思えない制作費がかかっているはずです」

「どうなの課」がスタートした当時、プロデューサーはこう語っていた。

「手間と時間のかかる、ということを臆さないことと、正直な結果で勝負することを番組の約束事として、制作に臨んでいる」(日刊スポーツ・電子版:2019年3月14日)

 それが人気番組になった理由だが、アダともなっていたわけだ。

「中京テレビにとって『どうなの課』は、12年ぶりの全国ネットのレギュラー番組でしたから意気込みも違っていたのかもしれません。出演者のギャラは深夜枠ということで多少は安くできても、セット費や編集費、人件費は深夜だからといって安くなるわけではありません。その後、中京テレビ制作の番組は『オモウマい店』がゴールデンで成功していますが、これもMCのヒロミ(59)以下、出演者も豪華で、スタッフの拘束時間も長い。名古屋のローカル局としては、予算がかかる番組は1本で十分と考えているのではないでしょうか」

新番組には斎藤工

「どうなの課」の後番組は、すでに中京テレビのホームページで発表されている。4月3日より2本の30分番組が新たにスタートする。前半が『こどもディレクター〜私にしか撮れない家族のハナシ〜』で、MCは俳優の斎藤工(42)。後半が『お笑い4コマパーティー ロロロロ』で、MCは昨年の『M-1グランプリ』ファイナリストのマユリカだ。これもお金がかかるのではないか。

「『オモウマい店』のスタッフで制作する『こどもディレクター』は“あなたにカメラを渡すので、家族を取材してきてもらえませんか?”がコンセプトの番組ですので、MC以外にはそれほどかからないでしょう。『お笑い4コマ』は4人1組で大喜利のお題に答える番組だそうですから、これも安く済む。日テレとしても、中京テレビ制作の伝説の長寿番組『お笑いマンガ道場』を超えるような番組になってもらえると非常にありがたい。とはいえ、視聴率的には全日帯(6〜24時)に1分かかるだけの時間帯なので、お手並み拝見というところでしょうか」

 日テレとしては、それほど重要なことではないらしい。それだけに「どうなの課」で活躍してきた出演者が気になる。

「スタジオのMC陣はローカル局のレギュラー番組が終了してもどうってことないでしょうが、せっかく居場所を見つけた狩野英孝、ザ・たっち、緑川、チャンカワイたちからは怨嗟の声が聞こえてきそうです」

デイリー新潮編集部