19日の深夜、櫻坂46の冠番組である「そこ曲がったら、櫻坂?」(テレビ東京)で、グループ9枚目となるシングル「自業自得」のセンターを、三期生の山下瞳月(19)が務めることが発表された。ファンたちは初の3期生からの選抜に色めき立ったというが、一方でCDの発売日を巡ってある「不安」が囁かれているのだという――。

両グループがこれまで全ての週間ランキングで1位に

 芸能担当記者が解説する。

「シングルの発売日は6月26日と発表されているのですが、実はこの日は既に人気アイドルグループINIの6thシングル『THE FRAME』の発売が決まっていました。2つのグループが思わぬ形で“週間売上ランキング”の売上枚数を競う形となったのです」(芸能記者)

 これまで発売された櫻坂46のシングル8枚は、いずれもオリコンとビルボードのランキングで週間1位をキープ。一方、オーディション番組から生まれ、吉本興業と韓国CJ ENM社の合弁会社「LAPONE(ラポネ)」に所属するINIも、これまで発売された5枚のシングル全てで週間1位を獲得してきた。

「“坂道”グループはそれぞれ、年2〜3枚のCDを発売しますが、これまでは他のアイドルグループのCDが発売されない週にリリースを続けてきた。その法則性から新曲の発売日を的中させるファンもいたほど」(芸能記者)

 両グループとも熱心なファンが多いことで知られ、それぞれに「ファンネーム」と呼ばれるチーム名のもと、ファン同士が結束してグループの応援に力を入れている。

 ちなみに、櫻坂46のファンネームは“Buddies”。2020年に発売された同名の楽曲が由来となっている。INIのファンネームはファンクラブで募った候補から、メンバー自らが選んだ“MINI”。Memory、I(わたし)、Network、I(あなた)の頭文字から取られている。

「Buddies」と「MINI」、それぞれに“発売日被り”について意見を聞いてみた。

古参のファンにとって“9”が持つ特別な意味

 まず、話を聞かせてくれたのは、Buddiesとして前身グループの“欅坂(けやきざか)”時代から櫻坂を応援している30代男性のFさん。

「Buddiesにとって、“9枚目”という数字には特別な意味があるんです。欅坂はメンバーの体調不良や脱退などがあり、2020年に櫻坂として再出発したわけですが、前身の欅坂時代に発売したシングルは全部で8枚でした。苦しかった時代を一緒に乗り越え、欅坂を超える9枚目のCDまでこれたというのは、古参のファンからすれば非常に感慨深いものがあるんですよ」(Fさん)

 しかも、欅坂時代に9枚目となる予定だった「10月のプールに飛び込んだ」は、「幻の9th」と呼ばれる“いわくつき”のシングル。2019年9月、欅坂46の冠番組「欅って、書けない?」で発表され、その冬の発売予定とされていたが、当時グループで絶大な人気を誇っていた平手友梨奈の体調不良などにより、リリース自体が頓挫してしまった過去がある。

「それだけではありません。今回の9thシングルでセンターを務めるのは、3期生の山下瞳月ちゃん。次代を担う3期生から初めて選ばれたセンターですから、なんとしてでもこの9枚目のシングルも週間ランキングで1位を取らせてあげたい。Buddiesの皆でその門出を祝福したい」(Fさん)

 では、もう一方の「MINI」の見解は?

「よりによって、どうしてこの日に」

 話を聞かせてくれたのは、オーディション番組の頃からのファンで、2月に京セラドーム大阪であった初の単独ドーム公演にも駆け付けたという、20代女性のIさん。

「6月26日は、INIの結成から3周年という記念すべき日です。坂道グループが好きな友人も多いですし、もちろん敵対する気持ちなんてありませんけど、よりによって、どうしてこの日にしちゃったかなぁという気持ちです」(Iさん)

 INIと言えば、サバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」の出身で、“兄グループ”にはJO1がある。さらに今年4月には、「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」の選抜メンバー11人がガールズグループME:I(ミーアイ)としてデビューしたばかり。

「同じ系列の事務所ですから、妹グループになります。MINIの中には、これまでの自分たちのCDやグッズへの“課金”が女性グループのプロデュースに使われたことに、モヤモヤしている人もいます。私は気にしませんけどね。でも、そういう少し微妙な空気を吹き飛ばすためにも、今回のシングルでも絶対1位を獲って欲しいし、私にできることなら何でもしてあげたい」(Iさん)

 直近のシングルCDの売上枚数を見ると、櫻坂の8thシングル「何歳の頃に戻りたいのか?」のオリコン初週売上は43.4万枚、対するINIの5thシングル「TAG ME(HANA_花)」は30.6万枚。1stシングルで比較すると櫻坂の「Nobody’s fault」が40.9万枚で、INIの「A」が50.8万枚と、競っている。

「最近の販売枚数では櫻坂の方が上回っていますが、どちらもビッグネームですから結果がどうなるかは予想がつきません。我々もどちらが1位を獲るか注目しています」(芸能記者)

 ファンたちはSNSで情報交換し、「必要枚数」などを緻密に計算するのだという。戦いは既に始まっているのかも知れない。

デイリー新潮編集部