筑後船小屋駅でオスナやスチュワートに遭遇して、背中を追いながらタマスタ筑後に向かった。もしかして、投げるの?と思ったが、調整だったよう。ただ、先発は球界屈指の左腕・和田毅。井上も試合前から「何イニング投げるんですかね」と対戦を楽しみにしているようだった。

 それもそのはず。1軍実績豊富な投手から打てば、これ以上ないアピールになる。何人もの野手が和田のブルペン投球を見つめ、タイミングを計っていた。結果は4イニングで8安打4得点。正直、抑え込まれると思っていたから驚いた。

 試合後に野口の両親と話していると、驚きの事実が判明。03年の日本シリーズ・第7戦を家族で観戦したそうだ。当時の福岡ドームでマウンドには1年目の和田毅。左翼席には3歳の野口恭佑がいた。その2人が20年以上の時を経て、筑後で対決。「すごいことだよね」。いや、すごすぎます。プロになった野口くんも、43歳まで現役の和田さんも。(今西大翔)