「オープン戦、中日4−3阪神」(16日、バンテリンドーム)

 阪神が2019年以来となるオープン戦10敗目を喫した。先発した大竹耕太郎投手(28)は5回5安打2失点。デイリースポーツ評論家の西山秀二氏(56)は「十分に先発として投げられるレベル」と投球内容を評価した。

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 大竹は開幕ローテ入りにメドが立ったんじゃないかな。オープン戦2度目の登板で、今年最長の5回85球を投げられたことが一番の収穫。現段階からのステップアップを見越し、開幕までの時間を考えれば、十分に先発として投げられるレベルにはあると思う。

 ただ、12勝を挙げた昨年と比べれば、まだ真っすぐのキレがない。だから、変化球に中日の打者が対応できていたというポイントがある。それでも、二回の辻本、四回の鵜飼と内角直球で見逃し三振を取った場面では、さすが大竹!と思わせる球だった。

 開幕まで約2週間。開幕2戦目に先発するならば、残りの登板機会は1回になるだろうが、ブルペンを利用してある程度の球数を投げる必要がある。やはり真っすぐがあってこその変化球であり、真っすぐが生きることで変化球との相乗効果も生まれてくる。

 2週間もあればいろんなことに取り組めるし、時間的猶予としては十分。真っすぐのキレを取り戻すと同時に、この日は少しばらつきがあった制球力も自然と上がってくるはずだ。