1位はアイフリークモバイル
平均年収は310.8万円

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が低い会社ランキング2023【従業員の平均年齢30代前半】」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が100人未満の企業は除外している。対象期間は、2022年5月期〜23年4月期。

 それでは早速、ランキングを確認していこう。

 1位はアイフリークモバイルで、平均年収は310.8万円だった。同社は2000年に設立されたIT企業だ。

 平均年齢は30.4歳と、今回のランキング対象となった平均年齢が30代前半の企業の中でも若い。

 アイフリークモバイルは、スマートフォン向けコンテンツの企画・開発などを行うコンテンツ事業と、ウェブコンテンツの制作やシステム開発の受託および人材派遣を行うコンテンツクリエイターサービス事業という二つの事業を手掛けている。

 単体の従業員数は439人だが、うち421人はコンテンツクリエイターサービス事業に属している。

 2位は、警備事業を展開する共栄セキュリティーサービス。平均年収は336.1万円だった。

 3位はオーダースーツの専門店を運営するグローバルスタイルで、平均年収は338.6万円だった。トップ5では唯一、本社の所在地が東京都以外(大阪府)の企業だった。

5位は上場廃止予定のサマンサタバサ
23年2月期まで7期連続最終赤字

 4位は東京一番フーズで、平均年収は349.5万円だった。トラフグ料理専門店「とらふぐ亭」を展開するなど、飲食事業を手掛けている。

 そして5位は、アパレル企業のサマンサタバサジャパンリミテッド。平均年収は353.5万円だった。

 かつて若い女性を中心に爆発的な人気を誇ったブランド「サマンサタバサ」だが、同ブランドを手掛けるサマンサタバサジャパンリミテッドは近年、深刻な経営不振に陥ってきた。

 23年2月期まで7期連続で最終赤字となっており、24年2月期も最終赤字の見通しだと発表している。ダイヤモンド編集部が作成したアパレル業界の倒産危険度ランキング(2024年版)でも、7位にランクインしていた。

 こうした中、親会社である紳士服大手のコナカは24年7月に、サマンサタバサジャパンリミテッドを完全子会社化すると発表。経営の立て直しを図る。同社は上場廃止となる予定だ。

 今回、平均年収が400万円未満だった企業は23社だった。ランキング完全版では、23社の業種の内訳を紹介するほか、6位以下を含めた全250社を掲載している。ぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)