ピックアップトラック大国のアメリカでは、日本では商業車のイメージが強いピックアップにも様々なモデルや仕様が存在する。

常にアメリカでピックアップ販売のトップを走るフォードのミディアムサイズピックアップのレンジャーに初のRAPTORモデルが登場するという情報が。

ラプターとはオフロード走破性を極限まで高めたハイパフォーマンスモデル。アメリカのピックアップトラックはいつだって元気だ!!

パワーと悪路走破性を極限まで高めたRAPTOR仕様。

RAPTORのベースとなるモデルは4ドアのスーパークルーキャブに4WDというモデル。4輪ともFOX製のショックでアップデートされ、車高も高めのセッティング。ミッドサイズながら全長5356、全高1927、全幅2026mmと堂々たるサイズ感。Photo by Ford Motor Company

アメリカでもピックアップトラックをもっとも販売するフォードには数多くのモデルが存在。現在ではスーパーデューティ、F-150、レンジャー、マーベリックと、ピックアップトラックだけでもボディサイズによって4車種をラインナップし、それぞれのモデルに様々なグレードを用意しているのがいかにもピックアップトラック大国のアメリカらしい。

そのなかでも一部車種に存在するRAPTOR(ラプター)は、悪路走破性を高めたハイパフォーマンスモデルとして君臨する上級グレード。

今まではフルサイズのF-150(F-150にはRAPTORのさらに上級グレードであるRAPTOR Rも存在)やSUVのブロンコにしか存在していなかったけれど、2024年モデルから、ミッドサイズのピックアップであるレンジャーにも追加されることに。その内容は、405馬力を派生する3リッターV6エコブーストエンジンに、FOX製ショックを採用した足周り、それに次世代の4輪駆動システムを組み合わせるというメニューで凶暴化している。

荒れた大地を涼しい顔をして走り抜けるスペックは、多くのオフロードファンの目に留まることは間違いないし、もちろんハイパフォーマンスカー好きの街乗り派も放っておけないスペック。

フォードではEVのピックアップトラックもラインナップしているけれど、真逆ともいえるガソリンエンジンのパワフルなモデルも引き続き開発しているところが実にアメリカ的。

多様性の国だけに、ピックアップトラックもじつに多様。日本では並行輸入でしか手に入らないってのは、フォードファンにとってはちょっと寂しいところではあるけれどね。

マフラーは左右両サイドから各1本ずつ。ホイールは17インチで、組み合わせるタイヤは33インチのBFグッドリッチのオールテレーンKO3がチョイスされる。Photo by Ford Motor Company 巨大なフォードのロゴがデザインされるフロントマスクがRAPTORのアイデンティティ。コの字を描くヘッドライトは標準でLEDが採用されている。Photo by Ford Motor Company リアゲートにはレンジャーの車名が刻印されるだけでなく、ラプターの立体エンブレムも上部にセットされる。誇らしげで大きなエンブレムが特徴。Photo by Ford Motor Company オレンジのラインをキーカラーにしてアクセントを持たせた内装デザイン。大きなモニターも標準装備で、ピックアップトラックといっても昔ながらの働くクルマのイメージは皆無である。スポーツカーと言っても言い過ぎではない。Photo by Ford Motor Company ピックアップトラックといえばフラットなベンチシートを想像しがちだけど、このモデルはスポーツ走行性能を高めただけに、シートもスポーツカー並みにホールド性の高いデザインになっている。座面にはRAPTORのロゴが入る特別仕様になっている。Photo by Ford Motor Company

著者:ラーメン小池