プロ野球・日本ハムの福島蓮投手(20)=八戸市出身、八戸西高出=がプロ初登板を果たした17日、会場となったエスコンフィールド北海道には家族らが駆けつけて熱い声援を送った。ソフトバンクの強力打線を相手に真っ向勝負を挑む姿に「よくやった」「ナイスピッチング」とたたえる声が相次いだ。

 初回に適時打を浴びて失点したが、その後は立て直した。150キロ前後の直球に変化球を交えてアウトを積み重ね、5回4安打2失点で試合をつくった。

 名前入りのタオルを手に声援を送った父・剛さん(47)は登板前日の夜、本人と話し、「なんぼ打たれても、ふてくされずに真っ向勝負してこい」と背中を押したという。

 この日、名だたる強打者を相手に一歩も引かなかった息子の姿に「まさに自分がかけた言葉の通りの投球をしてくれた」と目を細めた。

 会場には、高校時代の恩師の姿も。小川貴史監督(40)は「球場の雰囲気にのまれるかなと思ったが、堂々としていた」と誇らしげ。元日本ハム選手で、福島投手を指導した中村渉コーチ(44)は「十分すぎる出来だ」とたたえた。今後に向け、「しっかり体づくりに励んでもらいたい。ゆくゆくは完投できる投手になってほしい」と期待した。

 高校時代、福島投手と共に21世紀枠で選抜高校野球大会に出場した元チームメートは、画面越しに試合を見守った。主将だった大学生の宮﨑一綺さん(20)=千葉県在住=は「育成出身とは思えないくらいすごいピッチングだった。1軍で経験を積んでこれからも活躍してほしい」と話した。

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