ラウンドデビューはこれからのゴルフライフにとって大きな節目となる場面です。初めてのラウンドであれば、今まで感じたことのないことを数多く経験しますが、次に生かすためにはどんなことを振り返ればいいのでしょうか。

注目すべきは「平均パット数」

 記念すべきラウンドデビューを迎えると『コースでプレーする感覚』『練習場との違い』『自分のスコア』など、実際に回って初めて分かることが数多くあります。

 次回のラウンドでよりいいプレーをするためにも、初めてのラウンドを終えた後は振り返りが重要ですが、具体的にはどのような点を思い返すといいのでしょうか。自身が運営するWEBサイト「プロだけが知っているゴルフ上達への道」でゴルフ知識を紹介している、レッスンプロの川端いっせい氏に話を聞きました。

パッティングの上達がスコアアップの近道? 写真:AC
パッティングの上達がスコアアップの近道? 写真:AC

「上達のためには、自分自身のプレーを客観的に捉えることが大切ですね。特に意識してほしいのは『平均パット数』です」

「大まかな目安としてスコア全体の40%がパット数と言われていて、それよりも割合が多かった人は減らせる余地があるということです。練習場ではドライバーやアイアンを重点的に振っている方も多いですが、人によってはパッティングの練習を増やしたほうがスコアアップにもつながるでしょう」

 とはいえ、ラウンドデビュー当日は目の前のプレーに必死になり、スコアを詳細に記録する余裕がない人も多いはず。川端氏は「初めてのラウンドでどのような感情を持ったのかによって、その後のスコアやゴルフライフが大きく変わります」と言い、次のように話を続けます。

「ゴルフを続けていると『知れば知るほど分からない』『やればやるほどできていない』と感じる部分が多々あります。例えば、レッスンに通って自分が上達したと思ったのに、コースでは思うようなプレーがまったくできなかったりするものです。その際に、諦める人ともがき続ける人に分かれます」

「思うようなプレーができなくても諦めずに努力を積み重ね、できなかったことを克服すれば成長した喜びを感じられるはずです。これはゴルフ以外にも言えることですが、最初からうまくいかなからといってすぐに諦める人は、もったいないことをしていると思います」

初ラウンドは「楽しい!」と思えればOK

「またゴルフをやりたい!」と思えたならラウンドデビューは大成功 写真:AC
「またゴルフをやりたい!」と思えたならラウンドデビューは大成功 写真:AC

 川端氏は続けて「初ラウンドではゴルフを楽しめたかどうかを振り返ることも大切」と言い、以下のように話を続けます。

「おそらく初ラウンドはうまくいかないことだらけだったでしょう。それでも『自然に囲まれた環境で体を動かせて気持ちいい』『ボールを芯で捉えて遠くに飛んだ感覚を知れた』『コースをどう攻略するのか考えるのが楽しい』といったように、ラウンドそのものを楽しいと思えたのならゴルフを続けていくべきだと思います」

「プレーを続けているといろいろな課題が出てきますが、練習を積み重ねてそれらをクリアしていくことで、ゴルフの楽しさをさらに感じるようになるはずです。また、ゴルフを続けていけば、自然と気の合う仲間も増えていきますし、趣味を通じて人生を充実させることができるでしょう」

「レッスンプロである私としては、多くの人がゴルフを楽しんでほしいと心から願っています」

 緊張と不安が入り交じる初めてのラウンドは、自分の思うようにいかない場面にも数多く遭遇するでしょう。練習場とは異なる環境に戸惑うこともありますが、来たるべき2回目に備えて、初めてことを数多く経験した初回のラウンドをまずは振り返ることが、今後のゴルフライフに影響を与えると言えそうです。

LUIS FIELD