4月1日に開催された「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ」(愛知県・新南愛知CC美浜C)は42選手が出場。ディフェンディングチャンピオンとして参戦した不動裕理(ふどう・ゆうり)が大会連覇を成し遂げた。

26日開幕の「太陽生命 元気・長生きカップ」でシニアデビュー

 国内通算50勝の不動裕理が、45歳以上の女子シニア「レジェンズツアー」デビューを前に強さを見せた。

岡本綾子(右)からトロフィーを受け取った不動裕理 写真:清流舎
岡本綾子(右)からトロフィーを受け取った不動裕理 写真:清流舎

 4月1日に開催された「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ」(愛知県・新南愛知CC美浜C)は女子シニアプロ42名が出場。強風の中、18ホールストロークプレーの激戦を繰り広げた。

 大会名からも分かる通り、米女子ツアー史上初の外国人賞金女王(1987年)で世界ゴルフ殿堂入りも果たしている岡本綾子が会長を務める大会は今年が2回目。ディフェンディングチャンピオンとして参戦した不動は、「レギュラーツアーに出てるからあまり打ったらダメかなとか勝手にプレッシャーをかけてました」と言いながら、1アンダ―・71でプレー。2位の久保樹乃、同スコアながらカウントバックで3位の鬼澤信子、4位の藤野オリエの3人に1打差をつけて連覇を飾った。

 ツアー通算50勝の永久シード選手としてレギュラーツアー出場もしている不動は現在48歳。すでにレジェンズツアー出場権を持っているが、これまで出場したことはない。だが、昨年のシーズン途中あたりから口にし始めた“レジェンズデビュー”を今季第2戦の「太陽生命 元気・長生きカップ」(4月26〜27日、千葉県・東急セブンハンドレッドC)で実行に移すことを決断。「年齢的にいつケガをしてダメになるか分からないから、動ける今、いろいろやりたいと思って」と、そこに至る気持ちを明かした。

「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ」の出場選手たち 写真:清流舎
「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ」の出場選手たち 写真:清流舎

 その言葉を裏付けるように、「前向きに楽しくゴルフがやれています」と笑顔を見せた一方、表彰式の優勝スピーチでは、まさかのエピソードも口にした。

「今年のお正月に親戚の子どもから、私がアマチュアゴルファーだと思っていたと言われて、ちょっと複雑な気持ちでした。優勝したのでその報告をしたいです」と笑わせた。

 最後に優勝したサイバーエージェントレディス(2011年)からは歳月が流れており、子どもの前で優勝の晴れ姿を見せる機会はなかなかなかった。今大会はツアーとは別のイベントだが、レジェンド・岡本綾子の名を関した大会連覇は、レジェンズツアーデビューに花を添えるものになるに違いない。

小川淳子(ゴルフジャーナリスト)