富士フイルム・スタジオアリス女子オープン初日。10カ月振りのツアー復帰となったテレサ・ルーは1バーディー4ボギーの通算3オーバー、65位タイでラウンドした。

現在妊娠13週目のテレサ・ルー

◆国内女子プロゴルフ<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 4月5〜7日 石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県) 6535ヤード・パー72>

 テレサ・ルーが、約10か月ぶりのツアー参戦に笑顔を見せた。

 故障などが重なり、昨年6月のアース・モンダミンカップ以来試合から遠ざかっていたが、富士フイルム・スタジオアリス女子オープンで復帰した。

 5日の初日はあいにくの冷たい雨となったが、久々の試合に表情も明るい。実は、現在妊娠13週目。「無事に回れましたね」と、おなかに手を当てながら復帰初日を振り返った。

先日台湾を襲った大地震の話では表情を曇らせる場面もあったテレサ・ルー 写真:Getty Images
先日台湾を襲った大地震の話では表情を曇らせる場面もあったテレサ・ルー 写真:Getty Images

 試合から離れていた間は「ヒマすぎた。犬を飼っちゃいました。(スポンサーの)会長にギターをもらってギター教室にも行ったよ。アコースティック」と、ゴルフ以外の時間も過ごしたことを明かす。

 1バーディー、4ボギーで3オーバー62位タイの初日となったが、「今年に入って少しずつボールを打つようになった。今日が4ラウンド目。ナメてたね」といいながらも「メチャメチャ楽しいです」と、試合に飢えていたことが伝わってくる。

 一方で、3日に故郷台湾を襲った地震に話が及ぶと、表情を曇らせる。地元は被害の少ない西部だったため「うちは大丈夫」といった後、「東部は……。オフに観光に行ったことある。キレイなところだけど」と続けた。

 景勝地として知られながら、今回は落石などで被害が大きく、交通網が遮断されている太魯閣などに思いをはせた。 

 今後は、関東近辺の試合を中心に体調を見ながら出場を続ける予定。いつまでプレーするかは決めていないが「サロンパス(ワールドレディス、5月)までは行きたい。その後もプレーしちゃう? でも、暑いのは苦手」と、前向きではある。

 ツアー通算16勝のうち4勝が公式戦という実力者で、人気も高いだけに、復帰がツアーを盛り上げるのはまちがいない。大地震の被害に苦しむ故郷にとっても、プレーするだけで明るい話題となるはずだ。

テレサ・ルー

1987年10月13日生まれ、台湾出身。ツアー通算16勝で公式戦4勝を誇る実力者。2016年のリオデジャネイロオリンピックには台湾代表として出場した。24年「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」で10カ月振りのツアー復帰を果たす。太陽生命所属。

小川淳子(ゴルフジャーナリスト)