冬の時代も経験「注目を浴びるのはやっぱりうれしい」

格闘技イベント「RIZIN.46」(29日、東京・有明アリーナ/ABEMA PPV ONLINE LIVEで生中継)第10試合、RIZIN MMAルール フェザー級(66キロ)タイトルマッチ:5分×3R

 メインカードで王者・鈴木千裕(24=クロスポイント吉祥寺)に挑戦した金原正徳(41=リバーサルジム立川ALPHA)は1R・TKO負け。試合後の会見で敗因について明かした。

 残り1分半から50秒間続いた鈴木の打撃ラッシュ。若いパワーに押しつぶされる形で飲み込まれ負けてしまった。金原は「ガードの上から効いてしまってグラグラして止められてしまった」と試合を振り返る。

 今回の敗因について「自分がやらなければいけないことをできなかった。それだけです。やりたかったことができなかった。それで手詰まりになっちゃって。打撃戦をさせられた。それに飲み込まれた形ですね」と語った。フィニッシュ直前、ガードの上から効かされたが、その経験について「初めてですね」と驚いていた。

 序盤に1度組みの展開があったが、それをはがされてしまった。「ここで歯車が狂った。後手になってしまった」と悔やむ。

 相手のセコンドには自身が15年前、「戦極」で王者になった際に付いていた塩田“GoZo”歩氏がついていた。「やりにくいとかはなかった」と語るが意識はしていた。

「俺のことを知るからこそ、うまく付け入るすきもあったと思った。まぁ人なんてそんなに変わらない。自分の持っているものはあまり変わらない。うまく攻略されたのかなっていうところはあるかもしれない。でもやりづらさはあまりなかったです。終わったあと、お礼ができた。そういった意味で良かったんじゃないかなと思います」

 冬の時代も経験したが、2024年に日本最大の舞台でチャンピオンシップにたどり着いた。

「メインまで長いので早く試合はしたかったですけど、タイトル戦で特別にオープニングセレモニーで真ん中に立たせてもらったり注目を浴びるのはやっぱりうれしい。その期待に応えたかったですけども力及ばず。でも下を向かずに自分は自分なりに一生懸命やってきたのでこの結果だろうが、なんだろうが下を向かずに前向いて明日から行きたいと思います」

 成長を続ける鈴木の一方で「老いを止めていく」練習をしなければならない金原。今後については「本当に最後のつもりでこのリングに上がってきたし、その覚悟は持ってリングに上がれた。1年で3試合やった。怪我、いろいろあるので長期休暇というか、ちょっとお休みしたいと思います。またやりたくなったらやればいいし、求められなければいなくなるし、いまの気持ちはそんな感じですね。やることをやってこのリングに上がれたのでもう悔いはないですね」と明かした。ENCOUNT編集部