ワークマンから「フューチャーテック」という名の新素材を使用したレインアイテムが登場しました。今回はその中から、表面の凹凸が特徴のシアサッカー生地を採用したレインジャケット「フューチャーテックシアサッカーレインジャケット(2900円 税込、以下同)」を着てみた感想をお伝えします。

●サステナブルな新素材採用のレインジャケット

 レインジャケットやレインパンツ、そして上下セットのレインスーツを豊富に取りそろえているワークマン。2021年には「イナレム」という高透湿防水素材を開発し、次々とラインアップを拡充する一方で、今年はサステナブルをテーマとした全く新しい素材を発表しました。それが「フューチャーテック」なのです。

 フューチャーテックに使われているのは再生ペットボトル原料で、化学繊維でありながら天然素材の特徴や風合いを持たせているのが最大のポイントです。

 レインジャケットとレインパンツは、コットンライクなシアサッカーの風合いが絶妙に再現されていて、独特の凹凸のある生地感を見ると「これ、本当にレインウェア?」と勘ぐってしまうほどです。

 表地の耐水圧は10000mmH2O、透湿度は20000g/平方メートル/24hとなかなかのスペック。さらに、表面には高撥水加工が施されており、雨水を適度に弾いてくれるのもうれしい要素です。

●表地・裏地ともに伸縮性あり

 表地は、縦横の両方向に伸縮する2wayストレッチ生地で、サステナブル素材で作られたメッシュの裏地も同様にストレッチします。そのため、着心地はウインドブレーカーやシェルジャケットのようにソフトで、上半身を大きく動かしても突っ張り感はほとんどありません。

 特に感心するのは、フードをかぶった状態で顔を左右に振ったときです。首周りの生地が適度に伸びてくれるので動きやすく、道路で左右を確認する動作をスムーズに行うことができます。なおフードには面ファスナーやドローコードが備わっているので、ジャストフィットさせることが可能です。

●着用して雨の中を約1時間歩いてみた

 実際に雨の中を1時間ほど歩いてみました。降水量は1時間当たり3〜4mm程度でしょうか。歩き始めから30分ぐらいは、表面の高撥水加工によって雨水がコロコロと落ちていき、何とも心強いという印象です。そこから先は、ところどころに水が浸みているような色の変化が見られましたが、裏面まではぬれていません。

 1時間後、自宅に戻ってチェックしましたが、浸水は確認できませんでした。ポケットの内側に湿気を帯びているような部分はありましたが、これはスマートフォンを出し入れした際に雨水が入ってきたことによるものと考えられます。とはいえ過信は禁物ですので、絶対にぬらしたくないものは対策をした方がよいでしょう。

 透湿度に優れるレインジャケットでも、気温が高くなればそれなりに蒸れを感じるものです。本商品もその例に漏れないのですが、背中に常時オープンのベンチレーションが設けられていることで、風向きによってはここから内部の熱気がスーッと抜けていきます。

●コスパ抜群! 普段使いに最適

 同じワークマンの透湿防水ジャケットに「イナレムプレミアム」シリーズがあり、耐水圧が35000mmH20、透湿度が50000g/平方メートル/24hというモデルも存在します。

 ただし、ハイスペックなため価格はそれなりに高く(といっても4900円ですが)、普段使いなら2900円のフューチャーテックシアサッカーレインジャケットが最適と言えそうです。

 なお、同素材のレインパンツは2500円で販売されています。また、生地はシアサッカーではないものの、同じくフューチャーテックを使用した上下セットのレインスーツは4900円です。こちらは耐水圧が30000mmH20、透湿度が20000g/平方メートル/24hと、シアサッカーよりもハイスペックですので、アウトドアなど長時間着用するシーンでも活躍しそうです。