SNS型ロマンス詐欺ですが福島県警によりますと、福島県内では2024年1月〜年3月末までに5件の被害が確認されており、その被害額は4527万円に上ります。

被害は全国的に深刻で、警察庁の調べでは、2023年1年間で1575件、金額にして約177億3千万円の被害が出ています。

取材をもとに、今回の詐欺事件の経緯を見ていくと“ある特徴”が見えてきます。

入口は世界で29億人以上、日本でも2600万人以上が利用していると言われるSNSの「Facebook」。

この「Facebook」のメッセージ機能を使い、容疑者は被害者と連絡をとり、何度かやり取りをした上で、その後は無料通信アプリの「LINE」で連絡を取り合うようになったと言います。

最初は「私はウクライナに住む男性医師です」と身分を明かしたうえで、相手を信じ込ませます。

そして「愛してる」「あなたのような女性に合うことが夢だった」などのメッセージを送っていたということです。

同情や恋愛感情を抱かせ、親近感が湧いてきたタイミングで相手をだます、より具体的なやりとりをしているように見えます。

さらに「医師の報酬として受け取った300万ドルを現金で日本に送りたい」「そのための送料が必要。協力してほしい」などと伝えたそうです。

このメッセージを信じ女性は、計150万円を複数回に分けて容疑者の口座に振りこんでしまったということです。

LINEという私たちにより身近なツールで連絡を取り合うことで疑いの気持ちも薄れていってしまったのかもしれません。

SNS型ロマンス詐欺に悪用されたツールはFacebookやInstagram、マッチングアプリなどが大半。

これらを入口にLINEへ誘導しメッセージを重ねるというケースがほとんどです。

どれも皆さんが生活するうえで触れる機会の多いもの。知らない人からの友達承認は避けるLINEへの誘導にはのらないなど対策が必要です。