特殊詐欺とは、不特定多数の人から現金などをだまし取る犯罪行為ですが、ターゲットになりやすいのが、判断能力が低下している高齢者です。子どもと一緒に住んでいない・1人暮らしの高齢者では、特に注意が必要でしょう。   この記事では、高齢の親を特殊詐欺や振り込め詐欺などから守るための対策や、いざというときの連絡先を紹介します。

特殊詐欺や振り込め詐欺から守るための5つの対策

特殊詐欺とは、犯人が電話などで親族や公共機関の職員などになりすまして被害者を信じ込ませ、現金をだまし取ったり、犯人の口座に送金させたりする犯罪です。さまざまな手口があり、例えば「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」はその一種です。
 
高齢の親をこうした被害から守るためには、次のような対策が有効ですので、あらかじめ親にも共有しておきましょう。
 

1.知らない番号からの電話には出ない

まず、知らない番号からの電話には出ないことが基本です。常に留守番電話機能を設定しておき、迷惑電話防止機器も利用しましょう。
 
電話をかけてきた相手の番号が表示される「ナンバー・ディスプレイ」や、非通知でかけてきた相手に番号を通知してかけ直すよう、ガイダンスで応答する「ナンバー・リクエスト」などのサービスもあります。
 

2.お金の話を出されたらまず事実確認をする

「お金が至急必要」などと持ちかけられても、相手の話を信じ込まず、電話の相手が本物なのか、まず事実確認することが大事です。親自身から、相手が子どもなどの名前を出してきた公的機関に連絡し、確認をすれば、うそかどうかすぐに分かるはずです。
 

3.普段から家族間で連絡を取り合っておく

子どもが普段どのような生活を送っているのか知らないと、相手の話をうのみにしてしまう恐れがあります。親に自分の勤め先の番号や勤務時間帯、仕事内容などの詳細情報を共有しておき、お互いの様子もこまめに知らせておきましょう。家族にしか分からない合言葉を事前に決めておくことも対策になります。
 

4.詐欺の決まり文句を知っておく

特殊詐欺には、なりすましを悟られないようにするための、さまざまな常とう句が存在します。例えば、「風邪をひいて喉の調子が悪く、普段とは声が違う」「携帯をなくしたので電話番号が変わった」といったものです。
 
親にはよくあるパターンを共有しておき、相手がそのような説明を始めたときには、怪しむように言っておきましょう。
 

5.暗証番号や個人情報を教えない

クレジットカードの暗証番号や、メールアドレスや住所などの個人情報を教えないようにしましょう。クレジットカードや通帳、印鑑を渡す、ということも絶対にやめましょう。たとえ相手が警察を名乗っても、安易に預けてはなりません。
 

いざというときの連絡先も教えて、しっかり対策しよう!

おかしな電話がかかってきたときには、まずはいったん電話を切って、子どもなど家族に連絡するのが基本です。しかし、平日の昼間など、時間帯によっては子どもと連絡が取れない場合もあることでしょう。
 
警察相談専用窓口や消費者ホットラインなど、いざというときの連絡先を実家の電話横に貼っておくことも大切です。
 

出典

警視庁 特殊詐欺とは
警察庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ 特殊詐欺の手口と対策
警察庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ オレオレ詐欺
警察庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ 還付金詐欺の手口と対策
金融庁 「振り込め詐欺」にはどのようなものがあるでしょうか…???
警視庁 警察相談ダイヤル#9110
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー