「節約のために節水に取り組みたい」と考えている方も多いでしょう。ライフスタイルによっては、毎月の水道代が気になるケースもあります。   節水のポイントは、どのような用途で水を使用しているかを理解しておくことです。用途が分かれば、節水に効率よく取り組めます。   この記事では、家庭における水の使い方と、家庭で取り組める節水対策などを解説します。

家庭における水の使用量

国道交通省が発表している資料によると、2019年における生活用水の使用量は1日あたり1人につき286リットルです。生活用水は、家庭で使用される「家庭用水」とホテルや飲食店、オフィスなどで使用される「都市活動用水」で構成されます。都市活動用水を省くと、どれくらいの水を使用しているのでしょうか。
 
東京都水道局の発表によると、家庭で1日に使用する水の量の平均は、1人あたり214リットルです。ただし、平成元年度のデータであるため、現在の使用量とはややかけ離れている可能性があります。
 
参考に、豊中市上下水道局が発表した令和3年度のデータも紹介します。豊中市の家庭で1日に使用する水の量の平均は、1人あたり247リットルです。以上のデータから、家庭で使用する水の量は1日あたり、1人につき210〜250リットル程度と考えられます。
 

家庭における水の使い方

家庭では、どのような用途で水を使用しているのでしょうか?
 
東京都水道局が実施した平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査によると、全体の40%を「風呂」が占めています。湯船にお湯をはったり、シャワーで身体を流したりすることに、多くの水を使用しているといえるでしょう。
 
次に割合が高いのが21%の「トイレ」、その次に割合が高いのが18%の「炊事」です。これらの後には、15%の「洗濯」と6%の「洗面・その他」が続きます。
 

家庭における節水方法

以上のデータから、風呂・トイレ・炊事を中心に水の使い方を見直すと効率よく節水できると考えられます。
 

風呂の節水

誰でも手軽に取り組める節水方法は、シャワーの流しっぱなしをやめることです。例えば、身体を洗うとき、髪の毛を洗うときに、シャワーを止めるなどが考えられます。1分間で約12リットルの水を使用するため、5分間とめておくだけでも60リットルの節水になります。
 

トイレの節水方法

トイレは、大洗浄と小洗浄を適切に使いわけることで節水できます。具体的な洗浄水量はメーカーや製品により異なりますが、大洗浄と小洗浄では、1リットル程度、水の使用量が異なります。1日の排尿回数を5回と仮定すると、すべて大洗浄で流した場合とすべて小洗浄で流した場合では1日5リットル程度の差が出ます。
 

炊事の節水

炊事も、水の流しっぱなしを控えると節水できます。食器の汚れを流すとき、食器をすすぐとき以外は、水を止めるとよいでしょう。つけ置き洗いも効果的ですが、長時間、放っておくとおけの中で雑菌が繁殖する恐れがあります。つけ置き時間を短くするなどの配慮が必要です。
 

できることから節水に取り組みませんか

家庭では、風呂・トイレ・炊事に多くの水を使用しています。これらのやり方を見直すと、節水できる場合があります。
 
例えば、シャワーの流しっぱなしをやめるだけで、お風呂で使用する水を減らせるでしょう。手軽な取り組みでも、積み重なると大きな節水につながります。水道代が気になる方は、この記事を参考に毎日の節水に取り組んでみてください。
 

出典

国土交通省 生活用水の使用量
東京都水道局 もっと知りたい「水道」のこと
豊中市上下水道局 1人1日どのくらいの水道水を使うのですか。家庭の使用量は1か月どれくらいですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー