小学生の子どもがいる家庭では、「子どもにどれくらいのお小遣いをあげているのか」「よその家庭ではどうしているのか」など、気になる人も多いでしょう。学年に応じた平均的な金額や、お小遣いをあげる目的などについても知っておきたいところです。   本記事では、小学生の子どもがいる人を対象におこなったアンケートをもとに、小学生のお小遣いの現状を紹介します。

約3分の2がお小遣いを渡しており平均金額は約1100円

株式会社ビズヒッツ(三重県鈴鹿市)が、2023年5月24日〜6月1日に小学生の子どもがいる保護者500人を対象におこなった「子どものお小遣いに関する意識調査」によると、子どもにお小遣いを渡している人は66.8%と全体の約3分の2を占めました。
 
学年別に見ると、1〜2年生では57.6%、3〜4年生では65.6%、5〜6年生では78.2%と、学年が上がるにつれてお小遣いをあげている人が段階的に増えています。5〜6年生では約8割の家庭でお小遣いをあげている現状です。
 
平均的な金額は1103円で、1〜2年生は839円、3〜4年生は925円、5〜6年生は1434円でした。金額の内訳を見てみると、500円までの人が33.2%と約3分の1を占めて最も多く、次いで1000円までが29.3%と、1000円までの人が全体の約3分の2を占めています。
 
一方、少ないほうでは300円までの人が約1割強いたのに対し、多いほうでは、5000円までと5000円を超える人を合わせて3%と、家庭の事情によってばらつきが見られました。
 

お小遣いのあげ方とあげる目的

子どもにお小遣いをあげている保護者334人に対して、お小遣いをどのようにあげているかを聞いた質問では、定額制と答えた人が最も多く39.2%、全体の約4割でした。2番目は報酬制と答えた人で26.9%となっており、1位と2位の合計で約3分の2を占めています。3番目が都度制、4番目が定額制と報酬制を組み合わせている人で、それぞれ約1割ずつでした。
 
定額制の人は、1ヶ月あたり、1週間あたり、毎日など決まった期間に決まった金額を渡しています。お小遣いの渡し方を、現金で渡すほかに本人名義の口座に振り込むという人もいました。振り込みにすると、お金をおろすためにATMの使い方や通帳でお金を管理することを学べて勉強になりそうです。
 
報酬制の人は、お手伝いや勉強を頑張ったときなどに報酬としてお小遣いを渡しています。目標を達成すればお小遣いがもらえるようにすることで、頑張りが目に見える評価となり、子ども自身がモチベーションを高く保ちやすくなるでしょう。
 
都度制にしている人は、遊びに行くときや欲しいものがあるときなどに渡すことが多いようです。
 
お小遣いを渡す前に、親子で何に使うのかを話し合う人も多く見られました。お小遣いを渡す目的は、やりくりを身に付けてほしい人が100人と最も多く、金銭感覚を身に付けてほしい人が92人と続きます。3位以下はお金の大切さを知ってほしい、仕事の疑似体験をさせたい、という順に続きました。
 
定額制にすることで、決まった金額のなかでどう使うかを自分で考えさせる訓練になります。また、報酬制にすることで、将来的にアルバイトや仕事をする際の疑似体験にもなるでしょう。
 

小学生のお小遣いはお金について親子で考える良いきっかけになる

小学生の子どもがいる人の約3分の2はお小遣いを渡しており、学年が上がるごとに金額は増えるものの、平均的な金額は約1100円で、1000円以下の家庭が多い結果となりました。
 
定額制にしている人は、決まった金額内でのやりくりができるようになることを目的としていて、報酬制にしている人はお金の大切さを感じたり仕事の疑似体験をさせたりすることを目的としています。
 
お小遣いは小学生のうちからお金の使い方やありがたみを学ぶ良き手段になるのではないでしょうか。
 

出典

株式会社ビズヒッツ お金の使い方調査隊 子どものお小遣いに関する意識調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー