物価高が続く昨今、限られた収入でやり繰りするために、実際の生活費を見える化することは大切です。 例えば「高校生の娘が毎朝ヘアアイロンを20分は使用する」といった場合、電気代がもったいないと感じる方もいらっしゃるでしょう。   「電気代がもったいないから毎日使うのはやめて」「1回20分は長すぎる」と文句を言う前に、実際に電気代はいくらかかっているか計算してみることも大切です。   今回は、ヘアアイロンを毎日20分使った場合の電気代と、髪に与えるダメージについて調べてみました。

ヘアアイロンの消費電力や電気代はどれくらい?

ヘアアイロンのように短時間の利用が想定される電化製品は、1分あたりの電気代を以下の計算式で算出できます。
 
・消費電力(ワット)÷1000×使用時間(分)÷60×1キロワットアワーあたりの電気料金
 
ヘアアイロンの消費電力は製品によって異なりますが、サイズに応じて35〜60ワットが平均的だと考えられます。
1キロワットアワーあたりの電気料金は、契約中の電力会社のプランなどによって異なりますが、今回は経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ」を参考に、27円/キロワットアワーを目安単価とします。
 
これを基に計算すると、ヘアアイロンを20分使った場合の電気代は以下の通りです。

●35ワット:35÷1000×20÷60×27=約0.32円
●60ワット:60÷1000×20÷60×27=0.54円

毎日ヘアアイロンを使うと、1ヶ月(30日)で約9.6〜16.2円、1年間(365日)で約116.8〜197.1円の電気代がかかることが分かります。
ほかの電化製品と比較すると、1回あたりの消費電力や電気代はそれほど多くないといえるでしょう。
 

ヘアアイロンは毎日使っても大丈夫? 髪を傷めない?

ヘアアイロンは、1回あたりの電気代はそれほどかかりませんが、毎日使うことで髪にダメージはかかるため注意が必要です。
日本人の髪質はハリ・コシがあり、キューティクルが比較的しっかりしているといわれていますが、ヘアアイロンを使用する際は、少ない回数でスタイリングできるよう温度設定を調整することがすすめられています。
 
例えば、ロングヘアの場合は根本付近を150度、中間を140度、毛先を100〜130度にすることで、毛先のパサつきやダメージを予防できるでしょう。
髪質に合わせて、ダメージヘアは100〜140度、細い髪質は140度、太い髪質は160度を目安にするなど、温度設定を微調整することも大切です。
 
髪が濡れたままヘアアイロンを使用すると、使用時間が増えるとともに髪も傷みやすくなるため、しっかりと乾かしてから使うようにしましょう。
適切な温度設定にして、短時間でスタイリングすることで、髪へのダメージをおさえつつヘアアイロンを使えます。
それと同時に、少しではありますが、電気代の節約にもつながると考えられるでしょう。
 

ヘアアイロンの電気代は1回あたり0.32〜0.54円ほど! 髪を傷めない使い方を心がけよう

ヘアアイロンを1回20分使った場合の電気代は、製品にもよりますが0.32〜0.54円ほどであることが分かりました。
月単位で数十円、年単位でも数百円程度です。
ヘアアイロンを毎日使うことで、髪にダメージを与えてしまう可能性がある点には注意が必要です。
温度設定を高くしすぎないこと、髪をしっかり乾かしてから短時間でスタイリングすることにより、髪へのダメージをおさえられます。
 

出典

経済産業省資源エネルギー庁 省エネ型製品情報サイト「省エネ性能カタログ2023年版」 各種表示(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー