社会進出する女性が増え、共働きの家庭が増加し続けている今、日本にはどのくらいの割合の専業主婦世帯があるのか気になる方も多いと思います。   周囲に共働きの家庭が多いと、自分が専業主婦であることに不安を感じてしまう方もいるかもしれません。   本記事では、日本国内における専業主婦世帯数と年齢別の世帯年収をご紹介し、専業主婦であることに不安を抱く必要があるかどうかを考えてみましょう。

専業主婦世帯数はどのくらい?

令和5年版「厚生労働白書」によると、男性雇用者と無業の妻からなる世帯と共働き世帯数の推移は表1の通りです。
 
表1

男性雇用者と無業の妻からなる世帯 共働き世帯
2018年 606万世帯 1219万世帯
2019年 582万世帯 1245万世帯
2020年 571万世帯 1240万世帯
2021年 566万世帯 1247万世帯
2022年 539万世帯 1262万世帯

※厚生労働省「厚生労働白書」を基に筆者作成
 
共働き世帯が増加していく一方で、専業主婦世帯は減少傾向にあることが分かります。
 

年齢別の世帯年収を比較

共働きだからといって、専業主婦世帯よりも収入が高いとは限りません。厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況」より、年齢別の世帯年収を表2にまとめたので比較してみましょう。
 
表2

世帯主の年齢 金1世帯当たりの平均所得金額
29歳以下 377万5000円
30〜39歳 627万2000円
40〜49歳 728万5000円
50〜59歳 742万1000円
60〜69歳 589万4000円
70歳以上 391万2000円

※厚生労働省「国民生活基礎調査の概況 II 各種世帯の所得等の状況」を基に筆者作成
 
世帯年収が平均よりも上であれば、専業主婦であっても特に心配する必要はないでしょう。
 

興味のある仕事に短時間だけ就いてみる方法も

専業主婦であることに不安を感じる理由としては、社会とのつながりを持ちにくいことや自分の稼ぎがないことへの焦りがあることが挙げられます。しかし、世帯年収が平均より高いなど、共働きをする必要性がない場合などは、心配しなくてもよいでしょう。
 
それでも気持ちがすっきりしないのであれば、興味のある仕事に短時間だけ就いてみる方法もあります。少しでも自分の稼ぎがあれば不安を抱くこともなくなり、自信を持てるようになるかもしれません。
 
もちろん配偶者との話し合いが必要になることなので、まずは相談してみましょう。
 

2022年における専業主婦世帯は539万世帯

専業主婦世帯の数は年々減少傾向にあり、2022年には539万世帯となっています。共働き世帯が増加傾向にある今、専業主婦であることに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
 
しかし、年齢別の世帯年収と比較するなどして、平均よりも上であれば専業主婦でも心配する必要はないでしょう。
 
それでも「うちは共働き」というママ友を見ていて不安になることがあるならば、興味のある仕事に短時間だけ就いてみる方法も検討するとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省
令和5年版 厚生労働白書−つながり・支え合いのある地域共生社会-本文掲載図表(一覧/バックデータ) 図表1-1-3 共働き等世帯数の年次推移
国民生活基礎調査の概況 結果の概要 II 各種世帯の所得等の状況 3 世帯主の年齢階級別の所得の状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー