二本松藩主の墓、東京から帰還へ 今秋には完了、竣工法要
保存会の御廟整備事業の一環で今後、保存会と丹羽家双方で諸手続きを進めて着工する。今秋には移設を完了し、現地で竣工(しゅんこう)法要を執り行う予定。
二本松市の丹羽家墓所には現在、歴代藩主10人のうち、初代光重を含む8人の藩主が眠る。一方の青山墓地には、2代長次と最後の二本松藩丹羽家藩主となった10代長国、11代から17代孝一さんまでの丹羽家当主が埋葬されている。
今回の移設は、保存会が「2カ所に分かれて埋葬されている歴代藩主を1カ所で埋葬することで、末永く墓所を保存することができる」として、18代当主長聰(ながとし)さんと2年前から協議を開始。合意に至り、19日に同市で開かれた保存会の総会で正式に決定した。
青山墓地にある台座を含め墓石、墓誌、慰霊碑2基を運搬し、大隣寺本堂脇と歴代藩公墓所参道階段の間に移設する。市の補助金を活用し、総事業費約800万円で整備する。
後藤会長は「二本松市民が全員そろった歴代藩主の墓を墓参できることは大変素晴らしく、保存会として今回の事業に関われたことは大変光栄なこと」と話している。