今回の地震は、南海トラフ地震で想定される震源域の中で起きたが、気象庁は地震のメカニズムが違うことなどから、巨大地震の可能性が急激に高まったわけではないとの認識を示している。

南海トラフ地震は、今後30年以内に70〜80%の確率で発生が予想されている巨大地震で、今回の地震は、この想定震源域で起きた。

気象庁は、想定震源域でマグニチュード6.8以上の地震が起きた時に巨大地震の可能性を評価するが、今回のマグニチュードは6.6と基準を下回ったことから、臨時の検討会は開催しなかった。

また、南海トラフの地震は、プレートとプレートの境界付近で想定されているが、今回の地震は、これよりもやや深く沈み込むプレートの中で起きた。

さらに今回の地震は、岩盤が引っ張られて上下にずれ動くタイプで、気象庁は南海トラフ地震とはメカニズムが異なることなどから、巨大地震の可能性が急激に高まったわけではないとの認識を示している。

一方で、南海トラフの巨大地震がいつ起きるかわからない切迫した状況に変わりはなく、日頃からの地震への備えが重要。