私たちの生活に大きく関わっている気候変動などの調査を行う気象庁の気象観測船を特別に取材することができた。

ここに乗り込んでいるのが、気象庁の環境・海洋気象課に所属する調査官の長谷川拓也(はせがわたくや)さんだ。

船内で長谷川さんは何かのデータを入力していたが、実はこれが線状降水帯の予報などに活用されているという。

最近よく耳にする「線状降水帯」という言葉。大気の状態を観測するアンテナで長谷川さんは「線状降水帯」の予測に日々取り組んでいる。

アンテナに加え、もう一つ「鍵」となるのがコンテナから飛び出してきた直径1.8mの観測用バルーンだ。上空30㎞まで上昇し、線状降水帯の予測に必要な情報を集めている。

長谷川さんは、「逐次データが送られてきますので、ずっと張り付いて観測しています」と説明する。

観測は4人交代で24時間体制、長いときは2カ月もの間、海の上で観測を続けることもあるという。

以前は大学で気象の研究をしていたという長谷川さんは、その知識を生かすべく、調査官に転職した。天気を予測するという責任が問われる立場の調査官について、長谷川さんが感じるやりがいについて聞くと、「天気予報に直接、今とったデータがその日のうちに有効利用されるとやりがいと責任感両方感じています」との事だった。

人の思い出にも刻まれ、生活にも欠かせない天気。長谷川さんの調査はあすも続く。

(「イット!」5月6日放送より)