アル・ブライヒは過去にもスター選手と衝突

 サウジアラビア1部アル・ナスルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドは、現地時間4月8日のサウジ・スーパーカップ準決勝・アル・ヒラル戦で一発退場となってしまう。1-2で敗れた試合で衝突したのは、かつて韓国エースともいざこざのあった選手だった。

 後半16分にアル・ヒラルがMFサーレム・アッ=ドーサリーのゴールで先制。同28分にFWマルコムが追加点を奪い、アル・ナスルは2点を追う苦しい展開に。そんななかキャプテンマークを巻いて出場していたロナウドは、後半終盤に相手選手との衝突で一発退場となってしまう。

 スローインの際にボールを持ったロナウドに詰め寄った相手のサウジアラビア代表DFアリ・アル・ブライヒ。しつこくぶつかるアル・ブライヒに対し、ロナウドが肘打ちをする格好となり両チームがヒートアップする。

 レフェリーらが止めに入るもしばらく自体は収まらず。主審はロナウドの肘打ちに対して後半41分にレッドカードを提示。判定に不満を持っていたのか、ロナウドは去り際に主審のうしろで殴るような仕草も見せていた。

 1人少なくなったアル・ナスルは、後半アディショナルタイム9分にFWサディオ・マネのゴールで1点を返すも反撃はここまで。1-2でアル・ヒラルに敗れている。

 一方で、退場につながったシーンでロナウドと揉めたアル・ブライヒは、過去にほかのスター選手ともいざこざを起こしている。英紙「ザ・サン」は「このベテランDFは、リオネル・メッシやソン・フンミンとも衝突している」と指摘。さらに韓国メディア「FOOTBALLISTA」も、ロナウドの件に関して母国エースとの比較を基に取り扱っている。

「FOOTBALLISTA」は見出しで「ソン・フンミンとC・ロナウドの差。心理戦の挑発にどう対処するか?」と2人を並べ「C・ロナウドを競技場から追い出してしまったアル・ブライヒは、挑発で悪名高い選手だ」と、34歳DFとの絡みに注目した。

 2024年のアジアカップ決勝トーナメント1回戦では、韓国とサウジアラビアが対戦。その際にアル・ブライヒが韓国選手を殴打し、転倒させる場面があった。主将のソン・フンミンが抗議すると、事の“元凶”であるアル・ブライヒがいきなり突き飛ばし、髪をわし掴みに。しかしここで主審からカード等は出ず、「試合に集中しようとしているように見えた」という。

 この試合後の様子も「FOOTBALLISTA」は回顧。「アル・ブライヒは試合後、ソンに近づき挨拶をした。緊張の糸が切れたような笑顔で、かなり長い会話を交わしながら試合を終えた」と2人のやり取りを紹介。記事ではロナウドが世界的タイトルから遠ざかっている点を顧みつつ「ロナウドはアル・ヒラル攻勢の世界的スターではなく、常に舞台裏で顔を合わせてきた “天敵”アル・ブライヒに打ち勝つべきだ」といった見解を示していた。

FOOTBALL ZONE編集部