浦和に加入するも約半年間で公式戦出場なし

 J1浦和レッズに所属するノルウェー代表FWオラ・ソルバッケンは、期限付き移籍の契約が6月末までとなっているが、保有元のイタリア1部ASローマの状況についてローマ専門のニュースサイト「フォルツァ・ローマ」が報じている。そこでは、ソルバッケンらの3選手について「新たなスポーツディレクターの仕事は彼らを追い出すこと」と辛らつな言葉が並んだ。

 ソルバッケンは昨年1月からセリエAの名門ローマでプレー。セリエAでハーフシーズンを過ごして14試合1ゴール2アシストの成績だった。欧州の2023-24シーズンはローマが保有権を持ち、イタリアでリーグ戦に出場したあとにギリシャ1部オリンピアコスに期限付き移籍していた。しかし、ギリシャでのリーグ戦では5試合ノーゴール、UEFAヨーロッパリーグ(EL)では3試合ノーゴールと不調だった。

 オリンピアコスとローマは23年12月末で期限付き移籍の打ち切りで合意。ただし冬の移籍市場で欧州の別クラブに移籍した場合、同一シーズンで3クラブ目になってしまうことから、シーズン制の違う日本でのプレーが現実的になった。そして、ローマから浦和に24年6月末までの期限付き移籍で加入している。

 1月末に沖縄県でのトレーニングキャンプに合流し、2月2日に行われた名古屋グランパスとのトレーニングマッチでプレーした。しかし、キャンプ最終日のサガン鳥栖戦を回避すると浦和に戻ってからも負傷やアクシデントがあって離脱を繰り返した。現状、名古屋戦の45分間が最初で最後の対外試合になり公式戦への出場がない状況で契約期間の終わりが近づいている。

 一方のローマはFWエルドル・ショムドロフ、FWアンドレア・ベロッティとソルバッケンの3人が期限付き移籍で他クラブに出ている。そして、レポートでは「新たなスポーツディレクターの本当の仕事は、数週間後に戻る3人を追い出すことだろう」と厳しい言葉が並ぶ。

 そして、ソルバッケンについては「1月にオリンピアコスから返却され、日本での新たな冒険になったものの一度もピッチに立っていないソルバッケンも、移籍金が支払われない(完全移籍に移行されない)という最悪の運命をたどるだろう。この夏、彼を獲得しようとするチームを見つけるのはかなり難しく、ローマにとって悪夢となるのは2027年6月に切れる彼の契約だ」とした。浦和がなんらかの形で7月以降にソルバッケンの保有を継続する可能性は低いと見ているようだ。

 ペア・マティアス・ヘグモ監督はソルバッケンが全体練習に合流していることを明かし、試合のピッチに立つ日が近づいていることを示唆している。ラスト1か月次第では今後の状況に影響を与える可能性もあるが、北欧の大型快速ウインガーは日本でそのポテンシャルを見せないまま去ることになるのだろうか。

FOOTBALL ZONE編集部