●ガンバ大阪(2013年)

 明治安田J2リーグが開幕しておよそ1カ月半が経過した。J2として26年目のシーズンでも、連日激しい戦いが続いている。過去25シーズンの歴史では、J2のレベルを超えているのではないかと思われるほど圧倒的な力で優勝まで駆け抜けたチームもある。今回は、歴代のJ2優勝クラブの中でも、他を寄せつけない強さだったチームをピックアップして紹介する。
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2013シーズン成績:25勝12分5敗(勝ち点87)
監督:長谷川健太

 ガンバ大阪は、2002シーズンから指揮を執った西野朗監督が2011シーズンで去り、セホーン&呂比須ワグナー体制でリスタートした2012シーズンが大失敗して、最後まで立て直せずにJ2に降格した。そこからの立て直しを託されたのが、長谷川健太監督だった。

 2部降格に伴って主力の流出が心配されたガンバ大阪だが、遠藤保仁や今野泰幸、レアンドロ、家長昭博らが残留し、J2ではもったいないレベルの戦力をそろえた。シーズン序盤は長谷川体制が始まったばかりということもあり、のちに優勝を争うことになるヴィッセル神戸に後れを取ったものの、次第に完成度を高め、第14節から6連勝を飾って勢いに乗った。

 6月にはドイツのホッフェンハイムから宇佐美貴史が復帰すると、さらに攻撃の破壊力が増し、第22節のFC岐阜戦で8得点を挙げるなど、シーズントータルで98得点を記録している。シーズン途中加入の宇佐美が19得点を決めて得点ランキングの2位に入ったことも衝撃的だった。

 取られたら取り返す大味なスタイルで順調に勝ち点を重ねたガンバ大阪は、第39節で3試合を残してJ1復帰を決めている。最終的にヴィッセル神戸との勝ち点差は4で、独走優勝だったわけではないが、3位の京都サンガF.C.とは勝ち点17差がついており、危なげない昇格だった。

 翌2014シーズンのガンバ大阪は、J1、天皇杯、ヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)を制して国内3冠を達成。J2で戦っていたことが嘘のような大飛躍を遂げている。

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