【U-23日本 4-2 U-23カタール AFC U-23アジアカップ】

 サッカーU-23日本代表は25日、AFC U-23アジアカップ兼パリ五輪アジア最終予選・準々決勝でU-23カタール代表と対戦した。試合は4-2でU-23日本代表が勝利した。

 グループリーグ最終戦のU-23韓国代表戦から先発を10人入れ替えて開催国との大一番に臨んだU-23日本代表は、最高のスタートを切った。山田楓喜が相手のミスを逃さずに高い位置でボールを奪うと、そのまま持ち込んで、強烈な左足のシュートを突き刺して先制に成功している。

 しかし、しばらくするとU-23カタール代表が落ち着き始め、24分には同点弾を決められてしまう。U-23カタール代表の右サイドから鋭いクロスが入り、アフメド・アルラウィが打点の高いヘディングで関根大輝に競り勝ってゴールを奪った。

 その後、U-23日本代表は勝ち越しのチャンスがあったものの決めきれなかった。それでも、40分に予期せぬ後押しが発生する。相手GKユーセフ・アブドゥラーがペナルティーエリアを飛び出してU-23日本代表のロングボールを処理した際、細谷真大の腹部に蹴りを見舞った。これを主審がオンフィールドレビューでチェックすると退場の判定となり、U-23カタール代表が10人になる。

 数的優位で残り時間を戦うことになったU-23日本代表だが、後半のスタートは最悪だった。U-23カタール代表は49分、セットプレーでモスタファ・メシャールがゴール前にクロスを入れると、後半から出場の藤尾翔太に競り勝ったジャッセム・ガベルがヘディングでゴールを決めた。

 追いかける立場になったU-23日本代表は、敵陣に押し込んでいく。猛攻を続けると、67分のCKで山本理仁の精度の高いクロスに木村誠二がヘディングで合わせて、2-2とした。

 その後は1人多いU-23日本代表が攻め続け、逆転の機会をうかがう。77分に関根から鋭いクロスが入ったシーンは決定機だったが、藤尾のシュートはバーの上に外れた。そういったチャンスを活かせないまま時間は経過し、90分で決着をつけることはできず、試合は延長戦に突入した。

 なかなかこじ開けられなかったU-23日本代表だが、不振が続いていたエースが大仕事をした。101分、藤田譲瑠チマが縦パスを入れると、荒木遼太郎が受けてすぐにスルーパスを出す。動き出していた細谷真大がペナルティーエリア右で受けてゴールネットを揺らした。

 10人で長い時間を戦ったU-23カタール代表は疲労困憊の様子で、延長後半もU-23日本代表が主導権を握り続けた。113分には延長後半から出場の内野航太郎にもゴールが生まれ、U-23日本代表が4-2で勝利して準決勝進出を決めた。

【得点者】
2分 1-0 山田楓喜(U-23日本)
24分 1-1 アフメド・アルラウィ(U-23カタール)
49分 1-2 ジャッセム・ガベル(U-23カタール)
67分 2-2 木村誠二(U-23日本)
101分 3-2 細谷真大(U-23日本)
113分 4-2 内野航太郎(U-23日本)

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