●MF:須藤直輝

 J1リーグで最多の優勝回数8回を誇る名門・鹿島アントラーズは、分厚い選手層を誇っている。それだけに、ピッチ上に立つ11人に選ばれることは簡単ではない。今回は、鹿島以外のクラブであれば、主力としてプレーしていても不思議ではない能力を持った選手を紹介する。※各データは4月26日時点。

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生年月日:2002年10月1日(21歳)
2024J1リーグ成績:出場なし

 須藤直輝は、大宮アルディージャのジュニアユース出身で、高校は同じ埼玉県の昌平高校に進んだ。そこでの活躍が注目を集め、早々と鹿島アントラーズ加入内定が決まっている。プロ行きが決まったあとで臨んだ2020年の全国高校サッカー選手権大会では、小見洋太(アルビレックス新潟)らを擁するチームを主将としてまとめて躍動し、自身は大会優秀選手を受賞している。

 しかし、2021年のプロ入り後は、かなり険しい道が続いている状況だ。1年目はカップ戦に2試合出場したのみで、リーグ戦は出番がなく、翌2022シーズンはツエーゲン金沢に期限付き移籍で加入した。ここでも定位置を得られたわけではなく、J2・15試合の出場で先発はわずか1回のみだった。期限付き移籍を終えて鹿島に戻ると、2023シーズンはさらにタフなシーズンとなり、リーグ戦ではベンチ外が続き、カップ戦でも出番なしに終わっている。

 今季もここまでJ1ではベンチ外で、苦難は続いている。ただし、今月17日に行われたルヴァンカップのヴァンラーレ八戸戦ではベンチ入りを果たした。結局出番は訪れなかったものの、少し前進したと言えるかもしれない。

 それでも、高校時代の輝きを考えると、プロ4年目でまだJ1デビューを果たしていない須藤の現在地は予想外と言っていいだろう。公式戦の出場がほとんどないため、成長ぶりを計るのは難しいが、切れ味鋭いドリブルと柔らかいボールタッチ、そして豊富なアイディアは、チームによっては攻撃の中心になれるレベルにあるはずだ。

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