不倫は人の道に外れた恋ですが、本人にとっては何にも代えがたい恋であることも多いようです。周囲から見ると危なっかしい限りなのに……。これは筆者の友人から聞いた、盲目的に不倫の恋にのめり込んだ結果どうなったのかというお話です。

友人・W子の恋

私の友人・W子は不倫の恋にのめり込んでいました。
相手はW子が勤務する会社の社長。

W子曰く「もう何年も前から家庭不和で悩んでいて、夫婦仲は冷え切っているみたいなの。離婚を考えているから待っていてほしいって言われてるんだ。」とのこと。

周囲から見れば不倫する男性の常套句にしか聞こえないのですが、W子は相手の男性を信じ切っていたので、「離婚するまで待っている」と言っていました。

雲行き

W子の不倫は最初の2〜3年は順調でしたが、そのうちいつまでたっても煮え切らない相手の男性に苛立つようになりました。
「別れた方がいい!」と私たち友人は皆でW子を諭しましたが、文句を言いつつもW子は不倫の関係を断ち切ることはしませんでした。

雲行きが怪しくなったのは、W子の勤める会社の内情が判明した頃でした。
実は、W子の勤めている会社の創始者(現在の会長)は相手の男性の奥さんの父親。
相手の男性は婿養子で、確かに夫婦仲は悪かったのですが、どうしても離婚はできない状況だったことが分かったのです。

変化

そのことを知ったW子は相手の男性に詰め寄りました。
相手の男性からは「必ず離婚するから待っててくれ!」と言われ、いったんはその言葉を信じることに……。
しかしその後、業績の悪化を案じた会長の鶴の一声で、相手の奥さんが会社に入ることになったのです。

何とポジションはW子の直属の上司にあたる経理部長。
W子は不倫相手の奥さんと一緒に仕事をしなければいけない状況になりました。

代償

幸い、W子との関係に奥さんは気付いていませんでした。
しかし何も知らないとはいえ、「毎日不倫相手の奥さんと顔を合わせるのは気まずい!」とWは退職することに……。
相手の男性も退職を止めなかったことから、W子はようやく愛想が尽きて、別れることになったそうです。
W子も気付けば30代も半ばになり、婚期も職も失ったと後悔する羽目になりました。

W子にとって、不倫の代償はとても大きかったはずです。
W子は「男性不信になった!」と落ち込んでいますが、奥さんと修羅場にならなかっただけ良かったのではないかと私たち友人はホッと胸をなでおろしています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K