海外旅行へ行くと、観光地だけでなくローカルなスーパーマーケットを訪れるという方も多いのではないでしょうか。現地の人たちの生活が垣間見えたり、オトクに買い物ができたりするので楽しいですよね。しかし、スーパーでのお作法は日本と違う部分もあるようで……。今回は私の友人A子がスーパーで見かけたエピソードを一つ。日本のスーパーにやって来た外国人親子のお作法に、レジ係も本人たちもびっくりしたという話をご紹介します。

ご機嫌斜めな女の子と母親

A子が近所のスーパーへ出かけたところ、外国人の親子が目に入りました。

理由は分かりませんが、3歳くらいの女の子が野菜売り場に寝そべった状態で泣きじゃくっており、泣き声がスーパー全体に響いていました。母親らしき女性も、どうにも泣き止ませることができずに困った様子……。

どこかへ歩いていく親子……向かった先は?

母親が女の子に一言二言話しかけると、女の子はなんとか泣き止んで立ち上がりました。そして、親子でお菓子売り場のある方へ歩いていきます。

お菓子売り場で立ち止まった2人を遠目で見ていたA子。すると、次の瞬間驚くべき光景を目にしたのです。

ポテトチップスを開封しちゃった……

なんと、母親が小さなポテトチップスの袋を開封! それを女の子に手渡したのです。もちろん女の子はポテトチップスをその場で食べて、なんとも満足気な表情。

A子は海外旅行が趣味でよく行くため、海外のスーパーでレジを通るまでに袋を開けている人を過去に見たことがありました。しかし、ここ日本のスーパーで封を開けて中身を食べている人を見たことがなかったため、びっくり仰天……。親子はほかに何も買うことなく、そのままレジに向かったので、お金を払う意思はありそうでした。

レジ係も親子も困惑した表情……

お菓子売り場がレジから近かったため、ポテトチップスを頬張る女の子の様子をレジ係の女性も見ていたようです。

レジ係の女性は少し困惑した様子で、「NO〜! NO〜! レジを通すまで開けないでね〜」と手でバツを作り、開封してはいけないことを必死に伝えていました。しかし、日本語が理解できない様子の外国人の母親も困惑して「は? 何言ってんの? ちゃんと払うから大丈夫!」といった表情。とはいえ、食べかけのポテトチップスのバーコードもしっかりと読み取っていたので、特に大事にはならなかったようでした。

急に近くの客が未精算のものを開封し食べだしたら、びっくりしてしまいますね。この親子は、日本に来てからまだ日が浅いのかもしれません。レジを通す前の開封は日本ではマナー違反に当たることが、この親子に伝わっていればいいのですが……。そうでなければ、また同じことを繰り返してしまいそうですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K