その後も、アルゼンチンやシンガポールなど、子育て真っ最中の私を尻目に夫はあちこち出かけて行きましたけど、「私の目や足となって、もうどこにでも行ってきて!」と思えば、腹も立たなくなりました。

それに海外に出かけるたび、人形型の歩く胡椒入れやメガネの形をしたストローなど、変わったお土産をいっぱい買ってきてくれるので、娘たちはパパが海外に出かけるのを毎回楽しみにしているんです。

一方で、彼が得意なことは積極的にお願いするようにしています。たとえば、わが家では夫が「狩り担当」なんですよ。

夕方、私がヘトヘトに疲れて、「もうダメ、夕飯を作る気力がない」なんていうときは、娘たちと声を合わせて「パパ〜、狩りに行ってきて」と頼んじゃう。夕方以降に割引シールが貼られたお惣菜をゲットすることを、わが家では「狩り」と呼んでいるんです(笑)。

夫は買い物が大好きなので、「狩りに行って」と言われたら、大喜びでスーパーに飛んで行き、20%オフ、50%オフのシールが貼られたお惣菜を買い物袋がパンパンになるほど買って来てくれる。

大量のお惣菜を見ると、主婦としては一瞬ギョッとしますけど、5人家族なのであっという間にたいらげちゃう。翌日のお弁当のおかずにも利用できてラクチンですし。そんなふうに夫をご機嫌に操縦するポイントも、長年の結婚生活の間に自然とわかってきたのだと思います。