福井県は4月11日、北陸新幹線県内開業後、3月末までの16日間の観光客入り込み状況など開業効果を発表した。県内新幹線駅周辺(新設の越前たけふ駅を除く)の来訪者数は、前年同期比30・5%増の延べ38万2千人。このうち関東圏からは同67・8%増の7万1千人が訪れ、他地域からの来訪者に比べて大幅に伸びた。観光地、宿泊、商業施設なども好調で、杉本達治知事は同日の記者会見で「思った以上に東京から来訪がある。(観光客の入り込み数が)さらに加速することを期待したい」と述べた。

 新幹線駅周辺の来訪者数は、大手通信事業社のデータを基に県が推計。越前たけふ駅は、前年同期のデータがないため除外した。3駅周辺の来訪者数が最も多かったのは関西圏で前年同期比18・4%増の13万2千人。中京圏は同30・8%増の4万7千人で、関東圏に次ぐ伸び率だった。

 主要観光地への入り込み客数は、福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(福井市)が同26・7%増、敦賀赤レンガ倉庫が同37・8%増など屋内施設が好調。2023年7月にリニューアルオープンした福井県立恐竜博物館(勝山市)は新型コロナウイルス禍前の19年比36・9%増となった。

 屋外観光地は3月後半に雨の日が多かったため、東尋坊(坂井市)が同0・8%減、レインボーライン山頂公園(美浜町、若狭町)は同17・6%減と苦戦した。