北陸新幹線の福井県内開業後初となるサンドーム福井での大型コンサートが4月20、21日夜に開かれる。JR特急の乗り入れがなくなり、鯖江駅が主だった千人規模の鉄道利用客をいかにスムーズに輸送するかが課題だ。人の流れが変わる可能性もあり、県や鉄道会社は対応を協議。ハピラインふくいと福井鉄道福武線に臨時列車を走らせるほか、北陸新幹線越前たけふ駅と会場の臨時駐車場を結ぶシャトルバスを運行する。利用客の分散が混雑緩和の鍵になる。

 コンサートを行うのは人気ロックバンド「SEKAI NO OWARI」。2日間で2公演が予定されている。サンドーム福井などは北陸新幹線金沢―敦賀間開業に伴い、金沢―敦賀の特急が廃止になったことを注意点としてホームページで発信。公演終了後の鉄道ダイヤや敦賀駅での特急接続も周知している。

 県によると、過去の実績から今回は1公演当たり8千人程度の来場を見込み、車利用などを除き、鉄道利用者は千人規模と想定。鉄道体系の変化を受け、県やサンドーム福井、興行会社、地域鉄道会社などが3月から輸送に関する会議を開いて対応を協議してきた。

 ハピラインは20、21日、公演前後に臨時快速を運行する。ただ、コンサートのたびに鯖江駅で多く乗降客があったJR特急と比べると輸送力は劣り、多様な移動手段を用意する必要がある。