大谷翔平らの獲得を逃し、嘆くジャイアンツ地元紙の記者

 ドジャース・大谷翔平投手や山本由伸投手を昨オフに“逃した”として、ジャイアンツ地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」が嘆いている。スコット・オストラ記者が「ジャイアンツの悪夢、オオタニが絶好調の中、リーグを圧倒しているように見えるドジャースがやってきた」と報じていいる。

 記事では「ジャイアンツファンにとって2番目に悪かったことは、昨オフにドジャースがショウヘイ・オオタニと、他のスター選手数名と契約したことだった。そして(1番)最悪のことが、今、起きている。オオタニをはじめとするドジャース新加入選手たちが、大好調であるということだ」と言及している。

 今季のドジャースはぜいたく税を含めると総年俸3億2690万ドル(約511億1147万円)のメジャー2位と、世界一を狙う布陣を敷いている。同記者は「彼らに支払われた(巨額の)報酬に見合うことを証明している。今のところ『幸せはお金で買える』ということだ」と記している。

 さらには「狂ったように金を使うドジャースと、収支がとんとんのジャイアンツの差はかつてないほど劇的に見える。ドジャースが獲得した大スター、オオタニは並外れた打撃力を見せている。一方、ジャイアンツのトップ契約選手、イ・ジョンフは肩の問題で離脱中。ドジャースの大型補強投手、ヤマモトも絶好調。対照的に(ジャイアンツの)ブレイク・スネル投手は現在、故障者リスト入りから復帰してサンフランシスコでの初勝利を目指している」と2チームを対比して現状を説明した。

 今季開幕直後は成績不振に陥った大谷だが、今季ここまで42試合に出場して打率.361、12本塁打、30打点、9盗塁の好成績を収めている。水原一平被告の賭博問題もあったが「オオタニはあまりに輝いていてブラックソックス以来の野球界で最も醜い賭博スキャンダルになる可能性があったが今回のスキャンダルを、完全に回避したようだ。今、ここにいるオオタニはクリーンで存在感がある」と同記者は報じている。

 ドジャースが今オフに獲得した大谷、山本、ジェームス・パクストン投手、タイラー・グラスノー投手、テオスカー・ヘルナンデス外野手らは、期待通りの活躍を示している。対して、ジャイアンツが獲得した選手らはリハビリ生活などに時間を費やしている。

 ホームゲームでもないにもかかわらず、オラクルパークには多くのドジャースファンが集った。これは、勝敗以上に大きな「とても面白いショーを見せてくれる」からだと同記者は強調していた。(Full-Count編集部)