ゲーマーをしていると「好きなゲーム会社」のみならず、“愛着がわいたメーカー”や“自分の好むサービス”などひとつふたつできているもの。そういったゲーマーでも「自分が信用するメーカーの新製品」などに関心を払う一方、案外とスルーしがちなものといえば、“企業の公式マスコットキャラ”です。

たとえば“イベントなどで見かけるあのキャラ=その企業のマスコット”と認識してはいても、名前などを聞かれるとパッと思い至らないというケースもしばしば。逆に言えば、その企業の最新製品・サービスにのみ注目してしまうからこそチェックがおざなりになり「あぁ! よくみる……あのマスコット!」で止まってしまうのかもしれません。

そこで本記事ではGW企画として“ゲーミングなマスコットキャラ”をちょっと深掘り。ゲーム関係の企業がどのようなマスコットキャラが存在しているかご紹介していきます。本気で普及に力を入れているマスコットもいれば、最近ではあまり見かけられなくなったキャラクターや、存在感だけは増すもののどうしていいかわからず「スパ公」呼ばわりされている奴もいるゲーミング界隈のマスコット事情。ぜひチェックしてみてください!

もちろん全てのゲーム関連企業を本記事で紹介しきることは難しく、完全なる筆者の独断ピックアップですので、そこはご了承ください。「漏れてるけどこのマスコットキャラはいいぞ!」というものがあればコメント欄に残していただければ幸いです。

◆「ラッキー」:MSI

ラッキーくんとは、MSIでよく見るあの可愛らしい“赤いドラゴン”のこと。イベントのMSIブースはもちろん、時には同社製品にもキーチェーンなどがついてくるので見たことがある方も多いでしょう。それほどまでに愛されて、力が入れられているキャラとも言えます。名前からもわかる通り、幸運をモチーフにしたマスコットキャラですね。

「ラッキー」くんが別キャラになったりはしないものの、そのフォルムは変化していて2016年に公開された動画「【MSI Dragon Episode Opening】ラッキー!誕生!!」では今の可愛らしい姿とは全く違う、「いかにもなドラゴンの姿」で登場。説明文に「ゲーミングの世界のある小さな島に、一人のドラゴンの戦士が誕生しました。その戦士の名は“ラッキー”」と書かれていることから、実は戦士だということがわかります。

ラッキーくんも今では平穏無事にマスコットの役目を果たしていますが、戦士であった頃の「ゲーミングの世界は争い事が絶えず、荒廃していましたが、ラッキーは誰もが幸せで楽しく暮らせる平和な王国を作りたいと願っていました」という精神は変わってなさそうです。

◆「Sneki Snek」:Razer
Razerのロゴは3匹の蛇が絡みあった形をしています。ゲーム関連企業はゲーマー心をくすぐるカッコいい生き物をロゴにすることが多いですが、その中でも「緑色の蛇」は筆者の琴線に触れますね。

ロゴと同じくRazerのマスコットキャラも「蛇」ですが、その姿はうって変わって非常に愛らしい! 名を「Sneki Snek」と言い、なんと専用ファンページがFacebookに誕生しているほどに人気のキャラです。Razerのデザイナーが自分のために描いたキャラがユーザーに人気を博し、晴れて公式アイテムになったとの経緯があるので、ある意味「鳴り物入りでマスコットの役についた」とも言えそうです。ちなみに“公式アイテム”だけあって、ぬいぐるみなどのグッズも通販で購入可能です。

ちなみに前述の専用ファンページでは、多くのファンがタトゥーとして自らの体にSneki Snekくんを描いている姿も見る事ができます。「タトゥー文化には推しマスコットキャラをいれるというのもあるのか!」と、そのフランクさに改めて驚かせてくれますね。日本でもタトゥーが一般的になればスパくんタトゥーとか入れる人が現れるのでしょうか。

ちなみにSneki Snekはサスティナブル方面で活躍しているキャラで、アニメも作られています。デザイナーが「子供のために作った」とあって、非常にほのぼのした内容になっていますよ。

◆「たかまる」:ゲーミングPCブランド「GALLERIA」
次に紹介するのはゲーミングPCブランド「GALLERIA(ガレリア)」のマスコットキャラ、「たかまる」です。「GALLERIA」といえば鷹を意匠したロゴが格好良くそちらに目がいってしまいそうですが、鷹を丸っこくデフォルメした「たかまる」もいるのです。

ぬいぐるみとしても登場しており、その丸っこいフォルムが非常に可愛らしい一方で無人島からの脱出企画などもさせられているたかまる……イベントなどで見かけた際はぜひチェックしてみてはどうでしょうか。

ちなみに、マスコットキャラではありませんが、TGS2022にてGALLERIAは“ロゴそのものをコスプレイヤー”に着てもらうというダイレクトすぎる技も披露しています。

◆「禅太郎」:ASUS
ASUSには「禅太郎(Zenny)」というキャラクターが存在しています。「ZenFoneを体現するイメージキャラクター」として生まれたから禅太郎という名前です。

正確に言えばZenFoneのマスコットキャラですが、キャラというのは往々にしてユーザーに愛されれば一人歩きするもの。ASUS JAPAN公式アカウントにも時々登場しますので、気になった方はチェックしてみてください!

ちなみにこの可愛らしい見た目からは想像できない「モンスター級のズバ抜けた頭脳」「誰にも見ることができないようなものでも見る事ができる」“千里眼”を備えています。ゆるい見た目で猛禽類を超えたスペック、さすがZenFoneのマスコットキャラクター……。

◆「ワンパス(ウンパス)」:Discord
ゲーマーに特化したSNSツールDiscordのマスコットキャラクター、「ワンパス」くん。少し前までは公式でも「ウンパス」「ワンパス」と一致しない形で呼ばれていたので、古参Discordユーザーには「ウンパス」の名称でも通るでしょうが、正式名称は「ワンパス」となりました。なんだかこの緩さも魅力のひとつですね。

筆者が特に好きなマスコットキャラなので紹介はしたいのですが……ワンパスくんはわりとラインギリギリな適当なことばっかり言うのでよくわかりません。そこも好き!

どういう設定があるのか、その設定は嘘か誠か……紹介には不向きなワンパスくんですが、公式Xなどで自由気ままに活動しているので、まだフォローしていない方はぜひ確認してみてください。

◆「スパくん」:Game*Spark
ここで「マスコット」という言葉の語源を振り返ると、フランス語で“人々に幸運をもたらすと考えられている人、動物、モノ”という意がベースになっているらしく、各々の企業努力の結晶として「幸運をもたらす」マスコットキャラが存在していますね。次のキャラは幸運をもたらせているのでしょうか?

お次はGame*Sparkお馴染みのマスコットキャラ「スパくん」をご紹介!

誕生は2011年のエイプリルフールですが、その時から姿も変わってるし初期設定も残っているのかいないのかで、“適当に扱われている感”もあるスパ公……少なくとも、歴代の読者、ライター、編集部の全方位から歪んだ愛情をぶつけられているのが彼と言えるでしょう。漫画もあるよ!


そんな、ある種ミーム汚染的な存在であるスパくん。記事を執筆するライターによっても微妙にキャラが変わるし、コメント欄でスパくんスタンプを用いる読者によっても「スパくんという存在」は変わる概念的な存在です。

人々が心の中に抱くスパくんは、あくまでも「その人にとってのスパくん」なわけです。たとえば筆者の中にいる「スパくん」と今読んでいるあなたの中にいる「スパくん」はきっと別の存在でしょう。つまり読者の心の中にも「スパくん」が住んでいるのです。ぜひ、あなたの中の「スパくんの声」に耳を傾けてください。彼はその時を待っています。

◆インサイドちゃんズ:インサイド
Game*Spark姉妹サイト「インサイド」のマスコット兼バーチャルレポーター、インサイドちゃんズ。スパくんと違い、マスコットの枠を超えバーチャルレポーターとして3姉妹で活動しています。しっかりとした活動をしているのでスパくんとは違い応援できますし、適当なことは言えません。

インサイドちゃんMark1@おねちゃん
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インサイドちゃんMark2@つーちゃん
https://twitter.com/V_insidechanMk2

THEe a.k.a インサイドちゃんMark3
https://twitter.com/V_insidechanMK3
楽しくも真面目な活動をするインサイドちゃんズは、スパくんとは違い純粋に推せます。ぜひインサイドちゃんズの配信もチェックしてみてくださいね!


もちろん今回紹介しそこねた企業キャラはいっぱい。ゲーム開発を通じて自然とキャラを抱えるゲーム会社と違って目立ちづらいものの、ゲーム関連企業にも魅力的なキャラはたくさんいます。1ゲーマーとして、“推し企業”の名前も知らないというのはもったいないこと。メーカー・ブランドを代表するマスコットキャラを、しっかり調べて応援していってはどうでしょうか?