◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 初日(25日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)◇晴れ(観衆2725人)

出だしから、清水大成のショットは右へ右へと曲がったという。「でも、コース内にはいたので。何となく、コースは真っすぐ歩いていましたよ」と涼しい顔で振り返る。ホールをセパレートする林に邪魔をされる場面は少なかった分、スライスする球筋でゲームを組み立てることに集中した。

「去年とかは、基本コースにいなかったので…」。自虐節が漏れるほどの昨季通算フェアウェイキープ率は46.951%で部門別101位。ツアー上位に食い込む飛距離で初優勝が待たれる25歳の泣きどころといえる。

2022年末から師事する内藤雄士コーチとのスイング面の取り組みを、昨年はなかなか実践できていなかった。「練習ではできるけど、試合ではできない。プレッシャーがかかると、できない。できても信頼感がない。そんなラウンドが続いていた」。オフの間に内藤コーチとも話し合い、原因を整理して今季に臨んでいる。

可動域を広げるトレーニングに加え、ドリルで意識づけしてきたのは腕が腰の位置まで上がってくるように胸を回すこと、左脇を空けないことの2点。「逆球が本当に減った。怖がりながら振ってのミスも、だいぶ減った」と話すように、4位フィニッシュだった開幕戦「東建ホームメイトカップ」のフェアウェイキープ率は60.714%(34/56)で38位とまずまず。50%(7/14)だったこの日も曲がり幅を抑えることができた。

ドローを打ちにいった最終ホールでショットのミスが重なるも、寄せワンのパーセーブで締めくくってボギーなしの5アンダー「65」で暫定首位タイ。「いろいろ考えず、しっかりいいプレーをすれば、週末も楽しくできるんじゃないかな」とシンプルに戦い抜く。(静岡県御殿場市/亀山泰宏)