『レスリングどんたく 2024』福岡国際センター(2024年5月4日)
NEVER無差別級選手権試合 ○鷹木信悟vsゲイブ・キッド×

 鷹木が激闘の末にゲイブを返り討ちにし、NEVER無差別級王座初防衛に成功。試合後、KOPW保持者・上村優也が「あんたを倒せば俺も上がるし、このKOPWにも箔がつくんだよ」と挑戦を表明した。

 鷹木は4・6両国大会でEVILを下し、4度目となるNEVER王座戴冠を果たした。試合後、ゲイブらBC WAR DOGSが乱入。NEW JAPAN CUP2回戦で敗れた雪辱を狙うゲイブが「どいつもこいつも殺してやる。最初はお前だ! お前のNEVER無差別級王座を、日本人魂を奪い取ってやる」と宣戦布告し、初挑戦となるゲイブを新王者・鷹木が迎え撃つタイトル戦が決定した。

 開始早々、タックル合戦で正面衝突。場外戦でもイスチャンバラで激しくやり合うと、制したゲイブがイス攻撃からのエクスプロイダーでイスに投げつけて先手を取った。リングアウト寸前に追い込まれた鷹木は垂直落下式ブレーンバスターで早くもピンチに。それでも肩を上げ、逆水平合戦に持ち込んだが、噛みつき攻撃に止められた。

 それでも鷹木はパンピングボンバーをショートレンジで決め、フェイントDDTで突き刺すと、再び噛みついてきたゲイブに噛みつき攻撃で徹底抗戦。バックドロップで投げられても、すぐさまバックドロップでやり返す。ゲイブもコーナー上での攻防をフロントネックロックで制し、垂直落下式ブレーンバスターで追い討ち。コーナー最上段からの雪崩式ブレーンバスターで叩き落とした。

 意地で立ち上がった鷹木はMADE IN JAPANで逆襲。ラリアット合戦でゲイブが押し込んでも、追尾式パンピングボンバーで応戦。ラスト・オブ・ザ・ドラゴンで勝負を決めようとしたが、阻止したゲイブがパイルドライバーで突き刺す。それでも鷹木はスライディングエルボーでダブルダウンに持ち込んだ。

 勝負の行方が見えない中、鷹木が頭突き連打を浴びせれば、ゲイブは左右の張り手連打で徹底抗戦。再びパイルドライバーを決めたが、3発目は鷹木がフランケンシュタイナーで切り返し、スライディング、正調とパンピングボンバーを連発。鷹木式タイガードライバー98で突き刺すと、最後はラスト・オブ・ザ・ドラゴンでダメ押しして激闘に終止符を打った。

 鷹木がゲイブを下し、NEVER王座初防衛を果たした。試合後、NEW JAPAN CUPで鷹木に敗れている上村が現れ、「俺はあんたに勝ちてえんだよ。あんたを倒せば俺も上がるし、このKOPWにも箔がつくんだよ」と挑戦を表明。鷹木も「チャンピオンになったぐらいで、強くなった気でいるんじゃねえぞ。やってやるよ。ゲイブだろうが誰だろうが、出る杭は叩き潰すのみだ」と受諾し、両者によるNEVER王座戦が決定的となった。

【試合後の鷹木、上村】

▼鷹木「20年プロレスやってっけど、こんなの初めてかもしんねえな。試合中に二度も三度も『ああ、やられた』『ああ、負けた』と思ったけども、よく分かんないけど最終的には俺が勝って、こうしてベルトが手元に戻ってきた。最後は何だ、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンか? (※うまく言えず)もう滑舌も悪くなってんじゃねーか、食らいすぎて。ゲイブ! ゲイブ! お前みたいに性格の悪い20代のクソガキはよぉ、気に入らねえけど! お前のことなんか大嫌いだったけど、いや、大嫌いだけど! ありがとよ。気持のいいプロレスができたよ。ゲイブ、あんま覚えてねえけどな。ちょっと、たまにはビールでも飲むか。(※と用意されていたビールを開け、ひとくち飲む)とんでもねえヤツに、ターゲットにされたな。まあ、でもいいよ。20代、30代のヤツからしたら、40代のオッサンふざけんなって、ふざけんなって思いあるよな。だが俺はオイ、譲らねえよ。JR HAKATA CITYのポスターに載ってなくても、ベルト持ってんのはこの俺だ、オイ! ベルト持ってんのはこの俺だ。JR HAKATA CITYさんもよく聞いといてくれ。なあ今20代30代40代、世代交代とかやってるけど関係ない、そんなの俺には! 関係ねえんだよ。ベルト持ってるヤツが強いんだよ。いつも言ってんだろ、20代だろうが40代だろうが、オッサンだろうがヤングボーイだろうが、強いヤツは強い! 凄いヤツは凄いんだ。それを俺はこれからも証明していくだけだ。まあとにかく、デビューの地・博多にチャンピオンとして帰ってきた。そしてチャンピオンとして帰れることをうれしく思うよ。そして最後に、(※バックボードを指して)JR HAKATA CITYさんよぉ、来年のDONTAKUシリーズも、もし協賛していただけるんだったら、しっかり俺の写真も載せてくれよ。何だったら俺は博多スターレーン、いや、博多駅で生まれたレスラーだからな。ま、来年までチャンピオンであればの話だけどな。(※立ち上がって)じゃ、そういうことで。(※ビールを一本取って)乾杯!」

※そこに上村優也がKOPWのベルトを巻いて乱入

▼上村「鷹木信悟! アンタが持ってたこのベルト、俺が持ってんだよ、今」

▼鷹木「ちょっと座っていいか(※と座る)。どうした、オイ。俺よかハイウェストじゃねえか、どうした」

▼上村「俺は“強い新日本プロレス"を……」

▼鷹木「オイ、ちょっと待て」

▼上村『(※聞かず)今よりさらに強い新日本プロレスを作っていかなきゃいけねえんだよ。そのためには、俺がもっと強くなって、俺がこの新日本プロレスを引っ張っていかなきゃいけない」

▼鷹木「そうか。そのハイウェストはオイ、俺のハイウェストをバカにしてるわけじゃねえよな? 関係ねえよな? ちょっとまず気になってんのはそこなんだよ、俺は」

▼上村「それは関係ねえよ」

▼鷹木「関係ねえか、だったらいいよ。オイ、KOPWのベルト持ってるのに、NEVER王者の俺にケンカ売るのか、上村」

▼上村「俺、『NEW JAPAN CUP』でアンタに負けてんだよ。どうだ、リベンジ」

▼鷹木「ちょっと待て。『どうだ、リベンジ』って、そうか、俺が言うなら分かるけど、お前が言うのか。でもまあいいぞ。俺は20代の若手から、いや若手なんて言っちゃいけねえな。20代のこのチャンピオンからケンカ売られんのは、うれしい限りだ。だがオイ、ちょっと頭痛くて記憶が曖昧だが、某なんとか軍のタ…何とかって選手がその昔、トロフィーを持っていて、その価値を上げようと俺に挑んだ結果、俺に奪われ、価値を上げるどころか俺に全て持っていかれた、もしかしたらその未来が、お前にも待ってるかもしれねえぞ」

▼上村「そんなのは関係ねえよ」

▼鷹木「関係ないのか。どうすんだよ、タイトルはあるけど」

▼上村「(※ベルトを腰から外して)俺はアンタに勝ちてえんだよ、鷹木信悟」

▼鷹木「タイトルはどうするんだよ、まさか2つともかけるのか?」

▼上村「アンタがよければ、そのNEVERのタイトル、どうだい?」

▼鷹木「NEVERだけをかけるってわけだな。そうか、俺はリスクを背負ってお前はリスクを背負わないのか。そうか〜、KOPWのチャンピオン、まあせっかく髪も伸びたからな、また髪をかけるのも、俺も髪切りたくねえし、いいよ。NEVERだけに、可能性はNEVER ENDだ。上村優也、チャンピオンになったぐらいで、強くなった気でいるんじゃねえぞ。やってやるよ。(※立ち上がる)ゲイブだろうが誰だろうが、出る杭は叩き潰すのみだ。やってやるよ!」

▼上村「アンタを倒せば、俺も上がるし、このKOPWにもハクがつくんだよ。そういうことだよ」

▼鷹木「わかったよ」

▼上村「よし!(※立ち去る)」

▼鷹木「しかもあの野郎、Tシャツインしてんじゃねーか。絶対俺のことバカにしてんだろう! ざけんな新日本プロレス、アントニオ猪木さんが作った会社かもしれねえけど、ジャイアント馬場さんが言ってたろ、岡本! プロレスラーってもんはな、ヘソを隠してナンボなんだよ。(※ビールを持って)じゃ、そういうことで」

※ゲイブはノーコメント