御祭神は花のように美しい女神、木花之佐久夜毘売命。天孫である瓊瓊杵尊に嫁ぎ、貞節の証を立てるため火を放った産屋で出産。無事に御子を生んだことから安産、火除けの神とされ、また大噴火を鎮めたという逸話から水徳の神としても祀られた。現在の本宮境内は広さ約1万7000坪。富士山の雪解け水が30年以上かけて湧き出す「湧玉池」がある。何層にも重なった溶岩の間から、清水が枯れることなくこんこんと湧き出す様子は、自然が作り出した奇跡としか言いようがない。いにしえの人々が神の御技と感じたのも納得できる。富士山頂の奥宮へ登拝する時は、この霊水で禊をとる習わしも。清浄な水の力を感じさせる聖地だ。

背後に富士山を臨む境内。春には桜の花が境内を彩る。本殿、幣殿、拝殿は徳川家康の命で造営されたもの。

浅草寺

静岡県富士宮市宮町1-1
0544-27-2002
HP: http://www.fuji-hongu.or.jp/sengen/