雑誌Hanako2024年1月号「47都道府県、おいしいあの町へ」では、地元在住の食通が教える、47都道府県のおいしい食を求める旅を紹介しました。Hanako Webでは、誌面では紹介しきれなかった47都道府県のオリジナル記事を限定で公開。

今回ご紹介する埼玉県のガイド役は、徳島の工藝店〈遠近〉店主の東尾厚志さん。ピックアップしてくれたのは、鳴門市エリア瀬戸内海の自然が生み出す、独自の食文化を実感できるスポットを中心にセレクトしてくれました。

東尾厚志さん 工藝店〈遠近〉店主

ひがしお・あつし/1972年、徳島県神山町生まれ。大学卒業後、徳島で家具や雑貨を取り扱う会社に勤務。現在は工藝店〈遠近〉店主。器を使う体験として、小さな喫茶も営む。2020年より郷土誌『めぐる、』にて「Made in Local.」を連載中。四国大学「藍の家」藍染研究員。
Instagram:@ochicochi_info

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1.行列必至の海の食堂〈びんび家〉で海鮮尽くし

播磨灘に面した国道11号線沿いにある〈びんび家〉は、美しい海の小島を臨む抜群のロケーション! 行き交うトラックの運転手さんに向けて食事を振る舞ったのが始まりというお店は、大衆食堂のような気さくな雰囲気でありながら、食材の鮮度は折り紙付きです。店頭のいけすで泳ぐ旬の海鮮はもちろんのこと、定食についてくるお味噌汁がまた、インパクト大。激流が育んだ肉厚わかめの美味しさにきっと驚かれるはず。また、鳴門の自然がもたらした意外な食文化に「なるちゅるうどん」があります。潮の干満差を利用した塩田での塩作りが盛んだったその昔、労働者たちの小腹を満たす手軽な食事として広がりました。隣の讃岐とは異なり細くてもっちり、喉越しで出汁を味わう感覚。今も愛される郷土の味です。

びんび家(びんびや)

鯛のあら炊きやヒラメの唐揚げなど、旬の海の幸を使ったおかずがガラスケースいっぱいに並ぶ。

住所:鳴門市北灘町栗田字ハシカ谷20-2
TEL:088-682-0023
営業時間:9:00〜16:00(月〜金)、9:00〜21:00(土日祝)
定休日:無休

2.出汁をしみじみ味わう「なるちゅる」の名店〈舩本うどん〉

塩田跡地のエリアにある〈舩本うどん〉(鳴門市鳴門町高島字中島26)は揚げ物も充実。お気に入りはコロッケとうどんのセット。

3.徳島一の歴史を誇る〈福寿醤油〉は醤油蔵見学も人気

〈福寿醤油〉(鳴門市大麻池谷字大石8)の国産大豆・小麦を自然した無添加醤油を愛用中。試食しながら買物できるのも楽しい。

4.鳴門の新定番「鯛塩らぁめん」が大人気の〈堂の浦 鳴門本店〉

〈堂の浦 鳴門本店〉(鳴門市鳴門町高島竹島194)では、鳴門の塩を使ったラーメンをぜひ。開放的な店舗でロケーションも素晴らしい。

5.ナチュラルドレンチで深い味わいの〈ザ・コーヒービーンズ〉

創業約40年の〈ザ・コーヒービーンズ〉(鳴門市撫養町林崎北殿町57-1)の淹れ方はフィルターを使わない独自方式。豆の味を実感!

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One More Place

観潮船から見る渦潮は、ひと味違う。

千畳敷展望台からの眺めや、大鳴門橋遊歩道でガラス越しに観察するのもおもしろいですが、鳴門観光汽船の観潮船で味わう渦潮の激流は、川下りさながらの迫力。潮のダイナミズムを体感して。

photo_Nanako Saito text_Yoko Saegusa

No. 1227

No.1227 『47都道府県、おいしいあの町へ』 2023年11月28日 発売号

47都道府県、あらゆる県のあらゆる町に、まだまだ私たちが知らない、おいしいものが待っています。 1県たりとも食べ逃したくない! そんな食いしん坊心で、「47都道府県・全県グルメガイド」ができました。ガイド役は、各県に暮らす食通、総勢47名。それぞれの県から1箇所ずつ、今行くべきグルメエリアをピックアップし、在住者の目線で「おいしい地元案内」を披露してもらいました。郷土料理、食堂、スイーツ、ご当地土産、B級グルメから、グルメと併せてチェックしたいアートスポットやパワースポットまで、旅の目的地はなんと合計282スポット …

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