日本には今、桜を見ようと多くの外国人が観光に訪れています。オーストラリアからやってきた女性2人組も、桜目当てに東京にやってきました。今年は開花が遅く、残念ながら帰国日までに目的はかないませんでしたが、大満足の様子です。再訪を約束した2人に初めて訪れた日本の印象を聞きました。

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日本のユニークなところは「夜がとてもにぎやか」

 サラさんはシドニーから、ジューンさんはブリスベンから23日午後に日本にやって来ました。

 4泊5日で、東京のみを観光。その目的はなんといっても桜です。ただ、例年なら桜が満開な季節ですが、今年は冷え込んだ影響もあり、取材した27日も上野公園の桜はほとんど咲いていない状態。それでも2人は、開花の早いしだれ桜や寒桜を見て、離日前最後の思い出作りをしていました。

 東京ではどんなところを観光したのでしょうか。「私たちはたくさんの観光地に行きました。渋谷、港、千代田、隅田公園、昨日はディズニーランドに行きました。他の場所にも行きたかったのですが、時間が足りませんでした」とサラさん。

「そして私たちは街を探索しました。いろいろなお店にも行きました。私たちはたくさんのものを買いました。たくさんのお土産も買いました。ご覧のとおり、彼女はキャンディーなどをたくさん買っていました。これは機内持ち込み手荷物になりますので、持っていきます」とジューンさんに目をやり、にっこりと笑いました。

 2人とも日本は初めて。「とても楽しい時間を過ごしました。桜も見たかったのですが、残念ながら見ることができませんでした。たぶんまた来ることになるでしょう。次回は4月に来て、桜を見に行きます」と満足そうです。

 オーストラリアと比べて、印象的だったことはどんなことでしょうか。

 サラさんは「私にとって特にユニークだったのは、夜がとてもにぎやかだということです。どこも本当に遅くまでお店が開いています。人がたくさんいます。そして人々はとてもフレンドリーで親切です。それに、日本の人たちは本当におしゃれに着飾っていますね。みんなスーツやすてきな服を着ています」。大都市ではどの駅でも終電間際まで飲食店は開き、“眠らない街”歌舞伎町はアジア最大の歓楽街として知られています。また、服装への着眼は日本人としてはうれしいですね。

 ジューンさんも「皆さんとても親切で、礼儀正しくフレンドリーです。日本の人々は助けてくれます」とまずは日本人の優しさに言及。さらに「ラーメンをたくさん食べました。合計3杯です」と短期間の滞在ながら、日本の国民食にもすっかり魅了された様子でした。ラーメンは外国人に大人気です。

選択肢を増やしてもいい日本の食事 外国人には一定のニーズ

 一方で、気になったこともありました。

「ベジタリアン向けのものがあまりないことが分かりました。私の友人(サラさん)は豚肉も生魚も食べません。したがって、ここで彼女に食べ物を見つけるのは非常に困難です。それが私たちが気づいた点の1つです」

 菜食主義者が多い欧米に比べ、日本は対応が進んでいるとは言えないかもしれません。ベジタリアンやヴィーガン向けの飲食店やスーパーは外国では非常にニーズがあります。最近ではラーメン店でも、ベジタリアン向けのメニューを提供するところもあります。

 京都や奈良の古刹では、肉や魚を使用しない精進料理も旅行客の注目を集めています。サラダや煮物など、副菜や小鉢で食べられるものはありますが、主菜級でベジタリアン食となると、やはり限られる印象です。東京のレストランでも、そうした食事の選択肢を増やすというのは検討する価値がありそうですね。

Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム