外国人観光客が日本を訪れる理由はさまざま。日本へ行くことを熱望していたイギリス人カップルは、おいしいグルメを求めて4年越しの訪日を果たしました。イギリスでも食べられるという日本食ですが“本場”の味を堪能し、レベルの違いに感激。食はもちろん、日本人にも魅力を感じたといいます。その理由とは、いったい何だったのでしょうか。

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築地場外市場で食べたお寿司に大興奮

 イギリスから初めて日本にやってきたハナさんとジェイミーさん。実は4年前に訪日を予定していましたが、コロナ禍で断念したそう。渡航制限が解除され、念願叶って初めて日本を訪れたふたりは、約2週間の滞在を予定しています。

 日本へ来た一番の目的は、「日本の文化や食べ物」というふたり。東京では、国内外からたくさんの観光客が集まる、築地場外市場や浅草をめぐりました。

 いずれも日本のおいしい食べ物がたくさんある人気スポット。ふたりは日本の定番グルメを堪能しました。ハナさんには、とくに気に入ったものがあるといいます。

「ラーメンもおいしかったけれど、私が一番おいしいと思ったのはお寿司かな。築地で食べたお寿司は過去イチよ! イギリスにもお寿司はあるけれど、巻き寿司タイプが多いの。でも日本には一貫から食べられる別のタイプのものもあって、いろんな種類の魚が食べられるし、いいなと思ったわ」

 寿司は世界中で愛される日本食のひとつです。海外でもさまざまな場所で寿司が食べられるようになっているものの、日本のクオリティには及ばず、ハナさんと同じように“本場”の味を経験して、感動する外国人観光客は少なくありません。

日本人に感じたイギリス人との違いに感激

 おいしい食べ物に舌鼓を打ったふたり。日本へ来て感激したのは、食だけではありません。行く先々で、ジェイミーさんは日本人に対して好印象を持ったといいます。

「日本人は他人へのリスペクトがあるよね。みんなとても丁寧に対応してくれると感じるよ」

 隣で聞いていたハナさんもうなずき、「イギリスだと人とぶつかると一瞥されることが多いの。でも、日本人はきちんと謝ってくれるし、とても親切だわ」と、日本人の優しさに心を打たれた様子。また、日本の文化にも魅力を感じたようです。

「日本はすごく静かで平和。人が多い東京の居酒屋でさえ、静かに感じるわ。イギリスはパブ文化だから、お酒が飲める場所は騒がしいことが多いの」

 パブとは、「Public house(公共の家)」を略した言葉で、イギリスで発展した酒場のことをいいます。語らいながらお酒を飲んだり、友達とライブを楽しんだりできる場所で、日本の居酒屋のような存在。日本でも、お酒が飲める場所にはにぎやかなイメージがありますが、ハナさんにとっては、日本人はマナーやモラルを守ってスマートな振る舞いをしていると感じたようです。

 日本滞在中に、大阪や金沢にも足を運ぶ予定というふたり。日本の魅力をたくさん見つけながら楽しんでほしいですね。

Hint-Pot編集部