5月にフランスで開催される第77回カンヌ国際映画祭(同14〜25日)で、スタジオジブリが「名誉パルムドール」を受賞することが決まった。同映画祭が17日、発表した。同賞の団体への授与は初めて。

 同映画祭の公式サイトは、ジブリの受賞理由を「映画界のレジェンドを讃え、スタジオジブリというグループに初めて名誉パルムドールを授与する。ハリウッドの巨匠たちと並んで、宮﨑駿と高畑勲という二人の優れたストーリーテラーと多数のカルトキャラクターによって体現された日本のスタジオは、過去40年にわたりアニメーション映画に新しい風を吹き込んできました」と説明した。

 同スタジオの鈴木敏夫プロデューサーは「心から感謝したいと思います。スタジオジブリがこれほど大きな組織になるまで、私たちは本当に長い道のりを歩んできました。私も宮崎監督もかなり年齢を重ねてきましたが、これからもスタジオジブリは、その精神を受け継ぐスタッフのもと、新たな挑戦を続けていくことと思います」とコメントした。

 同スタジオは、1985年に設立され、宮﨑監督の「千と千尋の神隠し」、高畑監督の「かぐや姫の物語」など数々の名作を生み出してきた。現在は、宮﨑監督の最新監督作「君たちはどう生きるか」が世界で大ヒット中。第96回米アカデミー賞の長編アニメーション賞に輝くなど世界から高い評価を集めている。